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矯激
「矯激〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
矯激の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
れば、それは駈落結婚、」と澄ましたものである。 「へへへ、御串戯で。御議論がちと
矯激でごわりましょう!」 「先生、人の娘を、嫁に呉れい、と云う方がかえって
矯激で....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ついに種々の政弊を世人に認めしむるに至る。 西南の役に当たり兵馬|倥偬の際に、
矯激の建白書を捧げ、平和の手段をもって暗に薩州の叛軍に応じたるかの土州民権論者は....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
》もまた顕著なるものあり、ひいて国民思想の動揺を来し、人心ややもすれば中正を失し
矯激に走るありて洵に寒心に堪えぬ」……「なかんずく人心の感化社会風教の上に至大の....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
とに意見が一致したが、これで例の右翼取締法案の埋め合わせがつくというわけである。
矯激な思想は併し、決して一片の法律の「改正」では弾圧出来ないと云われている。なる....
「鏡心灯語 抄」より 著者:与謝野晶子
は無情と酷薄とを極めた旧道徳に対する反感から殊更に貞操を眼中に置かないという風な
矯激の思想を持っているかも知れぬ。 外から一律に万人へ覆っ被せる無理な倫理に愛....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れを社会的職務としている連中が、すべての小都市に存在している。クリストフの新しい
矯激な行ないは、昔の行ないと相並んで、彼の名義で帳簿に書きのせられた。両者はたが....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
く流れる時だけである。流れる時というのはただ豪雨の後ばかりで、その時にはたびたび
矯激な発作でも起したように家々の中へまで流れ込むのだった。街々を突っ切って、遠く....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の世相をえがいたものである。うぶな少年にはその反社会的な行動が深刻に見なされて、
矯激な思想の発揚に一種の魅惑を感じた。こんな深刻味のあるものを一女性の繊手に委せ....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
ういう願いからお京さんはアンリーに貰われた。アンリーはリヨンで王党の党員だったが
矯激の振舞いがあったのでしばらくフランス縮緬の輸出の仕事を請負って東洋へ来た。フ....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
(三) 山田という男は、早稲田に居る内、過激思想にかぶれ、
矯激な行動をやったので半途で抛り出された上、女の事から自棄になって、死ぬ積りで飛....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
の頃にはわたくしも年三十六、七歳に達したので、一時の西洋かぶれも日に日に薄らぎ、
矯激なる感動も年と共に消えて行った。その頃偶然|黒田清輝《くろだきよてる》先生に....
「三国志」より 著者:吉川英治
うな眼ざしを向けたか。誰も気づかぬ様子であったからよいが、近頃、其方にも似合わぬ
矯激な沙汰ではないか」 と、戒めた。 関羽は、頭を垂れて、神妙に叱りをうけて....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
二箇の特殊部落」として、華族と所謂特殊部落とを対照して論ぜられたのは、語いささか
矯激に過ぎるの嫌いはあるが、或る意味に於いて確かに真理を語ったものである。部落の....