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石子
「石子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石子の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
直《す》ぐに……」 と云うので、是から其の頃の御用聞を呼びまして此の事を話すと
石子伴作《いしこばんさく》様と云う定巡《じょうまわ》りの旦那が、 伴「夫《それ....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
余の傍《そば》に附き切りに附いていた女である。余はことさらに彼の本名を呼んで町井
石子嬢《まちいいしこじょう》町井
石子嬢と云っていた。時々は間違えて苗字《みょうじ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
蓮華色比丘尼に比べては、この身の殉教は云うにも足りぬ。伊尸耆利山で法敵に襲われ、
石子責めに逢って殺された、目蓮尊者に比べてはこの身の殉教は数にも入らぬ。妾はお前....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
と睨み上げた。 「や、貴様は大岡越前の……」 「四天王の随一人……」 「ううむ、
石子伴作だったか!」 「胆が潰れたか、笑止だなあ!」 「だが大凧を空へ上げ、天主....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
。髪の毛の薄い肥った男は探偵小説家だった。色白の下|顋の張った小柄な男は警視庁の
石子巡査部長だった。 「
石子君は当時刑事でね、支倉事件に最初に手をつけた人なんだ....
「傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
四 奈良へ行くと猿沢の池の次が、十三|鐘《しょう》、所謂《いわゆる》「
石子詰《いしこづめ》」の有ったと云われている所であるが、一時間名所を廻って一円の....
「僕の昔」より 著者:夏目漱石
るよと丸善の手代みたように群書堆裡《ぐんしょたいり》に髭《ひげ》をひねりながら漱
石子《そうせきし》が話していられると、縁側《えんがわ》でゴソゴソ音がする。見てい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
往々蒙古人雨を祷《いの》るを見るに、支那の方士が旗剣符訣等を用うると異なり、ただ
石子数枚を浄水に浸し呪を持《も》て
石子を淘《ゆり》玩《まわ》すと、やや久しくして....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
重箱を何処かへ落してしまった」 と四辺を見※している所へ、依田豊前守の組下にて
石子伴作、金谷藤太郎という両人の御用聞が駆けて来て、孝助に向い慇懃に、 捕「へい....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
流されてくる女の襟くびを掴んで川岸へ引きよせる。波よけの杭に凭《もた》せておき、
石子詰《いしこづめ》の蛇籠《じゃかご》に腰をかけてゆっくりと一服やり、 「これで....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
棄になっているのだ」 「この分では、ただの山牢では不安心ゆえ、改めて、前神の森の
石子牢へぶちこんでくれましょう」 「それほど手数のかかる奴なら、なぜひと思いに、....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
書は現在の事実なり。単にこれのみをもってするも立派なる存在理由ありと信ず。ただ鏡
石子は年わずかに二十四五自分もこれに十歳長ずるのみ。今の事業多き時代に生まれなが....