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石版画
「石版画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石版画の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
《かみ》は古代|希臘《ギリシャ》の陶画から下《しも》は近代|仏蘭西《フランス》の
石版画まで、ありとあらゆるこうした画の形式を一々詳しく説明してから、
「そこで面....
「少年」より 著者:芥川竜之介
っている月耕《げっこう》や年方《としかた》の錦絵《にしきえ》をはじめ、当時流行の
石版画《せきばんえ》の海はいずれも同じようにまっ青《さお》だった。殊に縁日《えん....
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
なるものが劇場で開かれて見に行った。県出身の若き将校らの悲壮な戦死を描いた平凡な
石版画の写真でも中学生のわれわれの柔らかい頭を刺激し興奮させるには充分であった。....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
耕作の道具食器の類はすべてその辺に置き並べてある。何一つ飾りの無い、煤けた壁に、
石版画の彩色したのや、木版刷の模様のついた暦なぞが貼付けてあるのを見ると、そんな....
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
歴史をもった市街のパノラマが目の前に押し広げられるのである。子供の時分から色刷り
石版画や地理書のさし絵で見慣れていて、そして東洋の日本の片田舎に育った子供の自分....
「安重根」より 著者:谷譲次
になっている。正面に住いへ通ずるドア。日本郵船のポスタア、新聞の付録の朝鮮美人の
石版画、暦など飾ってある。 禹徳淳――煙草行商人。安重根の同志。四十歳。 張首明....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
てあり、紙仕立の表装で一|幅掛けてありますが、余り感心致しません。其の傍の欄間に
石版画の額が掛けてありますが、葡萄に木鼠の画で何も面白い物がありません、何か有っ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
、どこの定期市でも三カペイカか五カペイカで売っている、きわめて稚拙なロシア出来の
石版画が、幾枚も麗々しく掲げてある。また現在や過去のロシアの主教の肖像を石版にし....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
た若干の絵のほかには、ほとんど何の装飾もない。それらの多くは油絵まがいの安っぽい
石版画であるが、ただ一つわたしの注意をひいたのは、若い婦人の顔の水彩画であった。....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
から輸入して来たいろいろの摺り物、外字新聞の挿画のようなものや、広告類の色摺りの
石版画とか、またはちょっとした鉛筆画のようなもの、そういうものが外人との交際の頻....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
ってふり向いた上の壁のところには――あれはどう云う性質のものだったろう? 何しろ
石版画には相違ない。或いは、当時の市会議員の像かも知れぬ? そう云う、沢山に人の....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
、今では御伽話か、英雄譚の古い舞台になっている。かつて桑港の古本屋で見たその頃の
石版画に、シャスタ火山が、虚空に抛げられた白炎のように、盛り上っている下を、二頭....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
たりとくっつけた、萌黄模様の壁紙には染みがある。 その上部にこれはまた浅草物の
石版画。 何であろうと、仰いで見ると、これは驚いた。遼陽占領奥軍大奮闘の図、竜....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
八〇八年――素描、シュノル・フォン・カロルスフェルト作。J・バウアーによるこれの
石版画あり。(ボン市ベートーヴェン・ハウス所蔵) 一八一二年――マスク、彫刻家フ....