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石礫
「石礫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石礫の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
っておくんなさいまし」 木の上では男が喚《わめ》く。 「エイ」 兵馬が打った
石礫《いしつぶて》、猛犬の額に発矢《はっし》と当る。犬は一声高く吠えて飛び退き、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
由と、原因をわざわざと探し求めるまでもなく、米友の身の周囲《まわり》に降りそそぐ
石礫《いしつぶて》が、とりあえずこの不穏を報告する。 二 片....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
左手へタラタラと並べた。 老武士が口の中で呟いた。 「銅銭会茶椀陣、その変格の
石礫陣。……うむ、今のは争闘陣だ」 乞食はバラバラと石を崩した。角石をまたも右....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
て、役人方に斬り込んだ。 それに城下の町人達の中にも、味方する者が出来てきて、
石礫を投げ出した。 事態重大と見て取って、城下からは兵が出た。 内乱と云えば....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
政府の役人なり兵隊なりあるいは遊牧民なりが最も多く通るために草も沢山生えて居らず
石礫も少ないというだけそれを公道と呼んで居るです。沙漠の中に参りますとその公道と....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
赤土の段丘地でありますが、その上に一個所だけ、あそこの裏山の崩壊で押出された広い
石礫地区ができております。それをここでは、とくにその部分を春蚕専用の桑園地として....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
て敷地も広ければ、屋敷もあたりを圧して宏壮を極め、昼でも暗い鬱蒼たる竹藪に沿うて
石礫だらけの坂道を登って行くと、石垣を畳んだ大きな土手の上には黄楊の垣根が竹藪と....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
を持った手を狂気のようにふっています。それに答えているうちに、車はカーブを切って
石礫だらけの山角を曲って、到頭姿は見えなくなってしまいました。 私は|襟飾りを....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
》になって、劇の主人公が盗んだ金を懐中《ふところ》に花道へ駈出《かけい》でながら
石礫《いしつぶて》を打つ、それを合図にチョンと拍子木が響く。幕が動く。立見の人中....