石英[語句情報] »
石英
「石英〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石英の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
んだ粘板岩が、石版を砕いたように粉になっているもの。白沢はこれに反して、白く光る
石英粒の砂岩である、その他名のない沢を合せたら幾十筋あるかも知れぬが、それが絡み....
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
きあがった原板に転写した上で適当な場所に保存するほかはないであろう。たとえば熔融
石英《フューズドシリカ》のフィルムの面に還元された銀を、そのまま
石英に焼き付けて....
「高山の雪」より 著者:小島烏水
二七七九米突)の地蔵仏は、結晶岩なる花崗石で、飛騨山脈の槍ヶ岳(三一八〇米突)は
石英斑岩の硬石である。また粘板岩や砂岩のような比較的柔かいのは、最後まで残存して....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
多数の人が入浴がてら、往《ゆ》くところは、信州神河内(上高地)温泉である、ここは
石英斑岩だの、花崗岩だのという堅硬な火成岩の大塊が、山岳としては、壮年期ともいう....
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
一つに融ければとて、雪の一角は、判然《はっきり》と浮び上る、碧水の底から、一片の
石英が光るように。 蒼醒《あおざ》めて、純桔梗色に澄みかえる冬の富士を、武蔵野....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
燐化物を含んでいる。また一方隕石中には、地上の火成岩中に頻出する鉱物、すなわち、
石英、正長石、酸性斜長石、雲母、角閃石、白榴石、霞石を含んでいない。これらは地球....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
玻璃質に包まれて、アルカリ長石、雲母角閃石、輝石等々の微片、それから極めて少量の
石英と、橄欖岩に準長石――」 「何ですって。橄欖岩に準長石?……ふむ。それに、石....
「恋愛曲線」より 著者:小酒井不木
臓から出る電気を一定の方法によって導き、それを蜘蛛の糸よりも細い、白金で鍍金した
石英糸に通過せしめ、糸の両側に電磁石を置くと、糸を通過する電流の多寡によって、そ....
「ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
ったろう。然しその影が、石段に刻印された。 石段は花崗岩で出来ている。主成分の
石英や長石の白色部分は、閃光を反射すること多く、雲母の黒色部分は、閃光を多く吸収....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
もたっぷりと張っている。切れ長でしかも大きな眼、肉厚で高い真直ぐの鼻、笑うごとに
石英でも並べたような、白くて艶のある前歯が見え、その歯を蔽うている唇は、臙脂を塗....
「うつす」より 著者:中井正一
術のウルフェノメナに深い関連をもつとも考えられよう。そして今、レンズの場合、光が
石英の合成体を通して、正しき屈折律をもって反射し、そこに展《の》べられる正確なる....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
、最近俊夫君はこの「赤坂の叔父さん」に実験室の一部を建て増してもらい、そこへ水銀
石英灯というものを買ってもらって据えつけたのであります。 どうして、俊夫君が水....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
色で堅緻だから、山稜も従って稜々して、穂高の岩石と、形質がいささかも違わぬ。同じ
石英斑岩でも、これから槍下までのは、胡摩塩状斑点が減じて青色を帯び、赤褐色の大豆....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
の方が途切れた長い洞穴を見るようだ。それが可なりの距離に亘って連続している。岩は
石英粗面岩ではないかと思った。この乗り出している岩の天井は縦に裂け目がついていて....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
。長次郎達は頻りに鉱石の屑の中を引掻き廻して、これも水鉛よりは寧ろ立派に結晶した
石英を拾い出しては喜んでいた。 家の前の新らしい道を右斜に辿って、岩間を走り出....