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砂鉄
「砂鉄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砂鉄の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
まざまざと想像に浮かび上がって来た。葉子の神経は磁石《じしゃく》に吸い寄せられた
砂鉄のように、堅くこの一つの幻像の上に集注して、車内にあった時と同様な緊張した恐....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ある。しかるに日満支だけでも実に莫大な資源を蔵している。世界無比の日本刀を鍛えた
砂鉄は八十億トン、あるいは百億トンと言われている。これだけでも鉄について日本は世....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
たものないよう書いたが、それは和歌山県の分だけでの事で、『紀伊続風土記』九三に、
砂鉄|牟婁《むろ》郡(三重県)尾鷲《おわせ》郷に産す盆石に添えて観美なりと出づ。....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
脚《あし》が長いし、背嚢《はいのう》を背負って、まるで磁石《じしゃく》に引かれた
砂鉄とい〔以下原稿数枚なし〕 そうにあたりの風物をながめながら、三人や五人ずつ、....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
「神月は、これと、どういうツナガリがあるのかしら?」 「水上氏が、苗木の鉱山で
砂鉄をとっていた磁気工業から、採掘権の委譲をうけるとき、神月から、いくらか金を借....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
具を作る職人ではあるが、昔はそんな分業はなく、同じ仲間で自ら炭をも焼き、その炭で
砂鉄を蹈鞴にかけて地金をも作ったものであったに相違ない。そしてその守り神を金屋子....
「二少年の話」より 著者:小川未明
、学校で、達ちゃんは先生にしかられたのでした。それは時間中に、砂場で採取してきた
砂鉄を紙の上にのせて、磁石で紙の裏を摩擦しながら、砂をぴょんぴょんとおどらせてい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
景に、神領の領家として富んできた一族。 海幸、山幸にはめぐまれ、日野川に産する
砂鉄は刀鍛冶にはなくてならない物であり、大山祭りの年四たびに開かれる上市下市の牧....
「千里眼その他」より 著者:中谷宇吉郎
読者もあるであろうが、いわゆる日本的製鉄法という事件のことである。或る発明家が、
砂鉄を畑の中に盛り上げ、その中にアルミニュウムの粉を加え、火をつけると、
砂鉄が一....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
近き将来断じて覇道主義に劣らざる力を獲得し得るであろう。 鉄資源としては日本は
砂鉄は世界無比豊富であり、満州国の鉄はその埋蔵量莫大である。精錬法も熔鉱炉を要し....