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砲塁
「砲塁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砲塁の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
坂の両側は皆谷にて谷の内の両側は切り崖、樹木茂る。この険の突角の所を撰びて、賊は
砲塁を二重にも三重にも構へ、土俵が間に合はぬとて、百姓共が囲み置く粟麦などを俵の....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
がって昼の様であった。それに照らされては、隠れる陰がない。おまけに、そこから敵の
砲塁までは小川もなく、樹木もなく、あった畑の黍は、敵が旅順要塞に退却の際、みな刈....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
葬ってあったのを発見したのだそうだ。射殺されたのは碑のうらで、当時はここに露軍の
砲塁があったという。私は、両氏が眼隠しを拒絶して弾丸の前に立ったであろうあたりを....
「ヴェルダン」より 著者:野上豊一郎
ルゴンヌまで巨木の大森林だったということではあるが。 車はまず東の端のヴォーの
砲塁の前に停まった。白っぽい岩山が低く東西にうねり連り、それを墻壁にして構築され....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
であり将来一層有名になる人なのであるが――この人と会談したりした。東鶏冠山の永久
砲塁、完備した設備を見た時、いかに日露戦争の際、我軍が苦戦したか想像することが出....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ぐと、東は漸く明るくなったが、北の山々は夜の衣をまだ脱がぬと見えて、頽れかかった
砲塁のような黒雲が堆く拡がっていた。 一昨夜はトムを殺された、昨夜は父を奪われ....