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砲塔
「砲塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
砲塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
、せめては風にでも吹かれるために後部甲板のハッチを登って行った。すると十二|吋の
砲塔の前に綺麗に顔を剃った甲板士官が一人両手を後ろに組んだまま、ぶらぶら甲板を歩....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
隊! ――各艦の主砲は、一斉にグングン仰角を上げて行った。 弾薬庫は開かれ、
砲塔の内部には、水兵の背丈ほどある巨弾が、あとからあとへと、ギッシリ鼻面を並べた....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
。 前面の波上に潜望鏡の鼻が現われる。水雷を必要としない近距離だ。ほっそりした
砲塔が浮び出る。潜航艇の舷側《げんそく》を海水が滝のように滑り落ちた。暗い水面を....
「沈没男」より 著者:海野十三
ころへ、モルトケ少尉がヴォード少尉を呼びに来た。 「おい、ヴォード少尉、すぐ二番
砲塔へ」 「よし来た。だが、僕は補充隊員だぜ」 「所が、急に敵が殖えたのだ。軽巡....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
るくるまわっていたが、ケレンコの号令が下ったその刹那、海魔の形をした例の屈曲式の
砲塔が海面をつきやぶってむくむくとおどりあがった。とたんに、その先のはしからぱっ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
人間の脳の組織を顕微鏡下で見たとでもいうよりほかないであろう。 飛行島の甲板、
砲塔、格納庫、機関部、操縦室、監視所、弾薬庫、各士官室、無電室、その他ありとあら....
「街の底」より 著者:横光利一
の山は電光の照明に応じて空間に絢爛な線を引き垂れ、重々しい重量を示しながら崩れた
砲塔のように影像を蓄えてのめり出した。 彼は夜になると家を出た。掃溜のような窪....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
得のあるものは参加してよろしい。楽長にも伝えてくれたまえ」 副直将校は敬礼して
砲塔のうしろのほうへ走って行った。間もなくラウド・スピーカー・システムで命令を伝....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
さんが、美しい眉をひそめた時、潜水艦は上甲板《じょうかんぱん》の、巨砲を積んだ大
砲塔のもの凄い形をまる出しにして、もうすっかり浮き上って来たのである。 「どうだ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
《よろ》いたる一台の植物性大|戦車《タンク》。アレアレッと驚き見まもる暇もなく、
砲塔をゆるやかに旋回させ、八|糎《センチ》速射砲の無気味《ぶきみ》なる砲口を桟敷....