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破棄
「破棄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破棄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「想片」より 著者:有島武郎
ない。
第三階級にのみおもに役立っていた教養の所産を、第四階級が採用しようとも
破棄しおわろうともそれは第四階級の任意である。それを第四階級者が取り上げたといっ....
「乞食学生」より 著者:太宰治
ある。私はそれを知っているので、いかに愚劣な作品と雖《いえど》も、みだりにそれを
破棄することが出来ない。義務の遂行と言えば、聞えもいいが、そうではない。小心非力....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
と共に創造を欲する。平安は既存の事体の調節的持続であり、進歩は既存の事体の建設的
破棄である。潤色は在るものをよりよくすることであり、創造は在らざりしものをあらし....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はかなり急進的の手段を採った。すなわち、古来の数限りもない神々の眷属は一切これを
破棄し、唯一の神アテン(Aten)、すなわち、太陽神のみを認めようという宣言を下....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しょうがね。とにかく、私どもは防衛手段を講ぜねばなりません。つまり、犯人の偶像を
破棄して欲しいのです。時に貴方は、レヴェンスチイムの『|迷信と刑事法典』――をお....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
たけれども嘗て放火はいたしませぬ。 問 被告は今回逃走中|密に妻に会い、写真を
破棄せしめたか。 答 私は
破棄せしめませぬ。浅田が
破棄した方が宜しいと云ったの....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
産を蕩尽してもなお屈しないほどの熱心さであった。徳川幕府より僧侶に与えた宗門権の
破棄と、神葬復礼との奥には、こんな人の動きがある。しかし世の中は変わった。その年....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
―というような手紙です。ドビュッシーの海をやってました。私は、青白き大佐に、契約
破棄の文章をかきました。それは糊づけしないで、自宅へ帰って、契約書をいれるべく、....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
。J・G・アッタスンの手にのみ開封さるべし、彼が先立ちて死する場合は読まれずして
破棄さるべきこと、」とそれにはそうはっきりと上書《うわが》きしてあった。そして弁....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
感がそこに入りまじってきて、私の胸をむしばむのであった。 20 約束を
破棄して ある晩、私は仕事場に居た。陽が沈んで、月がちょうど海から昇るところだ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
けで、寝床を別にするのは子供が出来ないようにするためだ」と公言し、羽山との婚姻を
破棄し、婚姻予約を履行せざることを確認した。 羽山はしづの許に寄寓し、多くの得....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
、幾分情調本位な甘い気分のものではなかったかと思われる。其頃のものを彼女はすべて
破棄してしまって私には見せなかった。僅かに素描の下描などで私は其を想像するに過ぎ....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
コフは、終始、意気銷沈し、ビスマルクに牛耳られた。 その結果、ステファノ条約は
破棄され、露西亜に不利の新条約が締結された。 どうも是によると、外交官というも....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
て戦いを続けること、かつ、あらかじめ二週間前に通告せずしては、お互いにこの協定は
破棄しえざることを条件とするものだった。それでいっさいはおしまいだった。 あり....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
ヤイレスポとポニポニクフと,その部下の死体を運び入れ,魔の家財のうち,悪いものは
破棄し,よいものは船に積んだ.魔物の家は灰に焼いてしまった. 魔物の船はヤイレ....