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破片
「破片〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破片の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「悠々荘」より 著者:芥川竜之介
言葉はもっともだった。現にその小さい机の上には蘭科植物を植えるのに使うコルク板の
破片も載せてあった。 「おや、あの机の脚の下にヴィクトリア月経帯の缶もころがって....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た観念をもっていた。彼は、もし地球が破裂して多数の断片に分れたとしても、それらの
破片は再び重心に向かって落ちかかってくる、しかして重心の前後の往復振動をするが、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
松竹事業部宝田氏 シナ戦線五ヶ年の話。右耳朶、心臓横にうけた弾丸及迫撃砲
破片の話などを。 「東京怪賊伝」の原稿を渡す。 西日本新聞社の氏家氏 ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
モリであり、他の五名は、六号艇が爆発したとき、すごい勢いでまわりに飛び散った艇の
破片によって、不幸にも漂流器をこわされ、あるいは身体に致命傷をうけた人びとだった....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
光って碇へ。 と、高くさしあげた碇の手の中で、ぴしんと硝子のこわれる音がして、
破片が床にこぼれ落ちた。 「何だ。何をした」 と、袋探偵は銃口を碇の方へ向ける....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
から八千年前にそのガラガラ星は彗星と衝突してこわれちまった。そのとき砕けた小さな
破片が、このジャンガラ星というものになったんだ。ジャンガラ星の大きさは――そうだ....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ったところを指し、 「見たところ、傷は殆どなおっているんですけれど、爆弾の小さい
破片が、まだ脳の附近に残っているらしいのです。レントゲン――いえ、エックス線の硬....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
がら。 ひどい音だ。その音が、リット少将の耳にはいった時は、機関大尉は、硝子の
破片もろとも、窓の外へおどり越えていたのであった。 二枚の板片――彼が両手にし....
「橋」より 著者:池谷信三郎
の跡が、赤く押されてしまった。新調のモーニングに白粉の粉がついてしまった。貞操の
破片が絨氈の上でキラキラと光っていた。 卓上電話がけたたましく鳴った。 ――火....
「風波」より 著者:井上紅梅
落ち、煉瓦の角にぶつかって大きな欠け口が出来た。七斤は跳び上って欠け碗を取上げ、
破片を拾って合せてみながら「畜生」と一つぼやいて六斤を叩きのめした。九斤老太は泣....
「白光」より 著者:井上紅梅
いた行先が、この時|潮をうけたキンカ糖の塔のように、ガラリと崩れて、ただうず高き
破片のみが余っていた。彼は藻抜けの殻をぐるりと廻して知らず知らず家路に著いた。 ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
いまでこのおやじの職業を知ることができなかつたし、また何のために入口にプロペラの
破片を飾つておかなければならないのか、その理由を知ることもできなかつた。 さて....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
しかし、これは随分危険な実験で、ファラデーも怪我をしたことがあり、一度はガラスの
破片が十三個も眼に入ったことがある。 これらの実験があってから、どのガス体でも....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、胡粉、緑青等に少量の墨を交ぜて描いた画である。そればかりでなく泥面子や古煉瓦の
破片を砕いて溶かして絵具とし、枯木の枝を折って筆とした事もあった。その上に琉球|....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
長はこたえた。 「もう一つ、だいじなことがあります」 「なんです?」 「ガラスの
破片を道路にまきちらすのです。透明人間は、はだかで、はだしで歩いていますから、こ....