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破砕
「破砕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破砕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
に百雷の一時に落ちるかと思われる程の響きを発し、オヤと叫ぶ間もない中に早や顛覆し
破砕した。乗客一同粉々に為ったかと余は疑うた。
第四十七回 穴川甚蔵
汽車....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ば太陽近くまで来るかのビエラ彗星(Bielas Komet)のごとき彗星と同様に
破砕されるであろう。この
破砕に当って疑いもなく猛烈な火山噴出が起りその結果として....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
傍において地質の急に変革したところもある、すなわちその北方|犀川筋の地方はおもに
破砕した翠増岩石から成り立っていて、そしてその南方木曾川の谷は数マイルの間おもに....
「弟子」より 著者:中島敦
既成《きせい》政治家の張り廻《めぐ》らした奸悪《かんあく》な組織や習慣を一つ一つ
破砕《はさい》して行くことは、子路に、今まで知らなかった一種の生甲斐《いきがい》....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
師の建言によってであろう、この礁が汽船の出入りの邪魔になると言ってダイナマイトで
破砕されてしまった。するとたちまちどこからとなく砂が港口に押し寄せて来て始末がつ....
「小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
た種類の音で、しいて似よった音をさがせば、「はっぱ」すなわちダイナマイトで岩山を
破砕する音がそれである。「ドカーン」というかな文字で現わされるような爆音の中に、....
「早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
官が、悍馬から振りおとされて頭部に重傷を負い、すぐ人事不省に陥った。頭蓋骨が少し
破砕されたのであるが、べつにさし迫った危険もなかった。穿顱術(7)は首尾よくなし....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。私はいかにしても恋愛の自全と独立とを信仰せずにはいられない。たとい私の恋愛論を
破砕する人があろうとも、それは私の恋愛の価値とは没交渉なことである。恋愛は私の全....
「超人間X号」より 著者:海野十三
さまは谷博士だな」 「そうだ。谷だ。X号よ、おまえの野望《やぼう》もこれで完全に
破砕《はさい》されたぞ。おまえのような、感情を持たない生物のために、人類が滅亡《....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
世話になったことであろう! 一八七〇年以後においてさえ、ドイツの砲火の下に焼かれ
破砕されたその大都市から、いかなる魅力が発してきたことであるか! 思想および芸術....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
卑劣さをも意に介しないという短所を有するとともに、政治を激動から免れさせ、国家を
破砕から免れさせ、社会を覆滅から免れさせるという長所を有するものだった。また細心....
「庶民生活」より 著者:豊島与志雄
ものである。 或る時、この店の前、歩道と車道とに跨って、道路修理のため、細かく
破砕した小砂利が積んであった。その砂利の上に、一人の男が、尻を落着け、両足を前方....
「レンズとフィルム」より 著者:中井正一
れは集団の組織の中にみずからを要素とする道を知らない、偉大なる個人の記録である。
破砕せる巨大なる個人の記録である。歴史の深さはそこにある。 一九三〇年にはデュ....
「越後獅子」より 著者:羽志主水
《ちまた》と化して了《しま》った。 悲鳴、叱呼《しっこ》、絶叫、怒罵と、衝突、
破砕《はさい》、弾ける響、災の吼《うな》る音。有《あら》ゆる騒音の佃煮《つくだに....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
くる音が聞こえる。 その響きが耳朶に達するたびに、市長は自分の理想が滅茶苦茶に
破砕されてゆくことを悲しんだ。 空中村では砲撃が始まったので、みな他に避難する....