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破竹
「破竹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破竹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
の上で、東洋の墨はますますその版図を拡張した。あたかもそれは、ナポレオンの軍馬が
破竹のごとくオーストリアの領土を侵蝕して行く地図の姿に相似していた。――この時か....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
任したモルトケ大将の第一次欧州大戦初頭に於ける対仏作戦は、御承知の通り開戦初期は
破竹の勢いを以てベルギー、北フランスを席捲して長駆マルヌ河畔に進出し、一時はドイ....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
次大戰起り、ドイツのフランス、イギリスにたいする緒戰の壓倒的勝利、さてはドイツの
破竹の進撃にたいするソ連の頑強なる抵抗を見るにおよんで、自由主義をもつてしては到....
「惜別」より 著者:太宰治
お正月の末あたりから、帝政露西亜に内乱が勃発し、敗色いよいよ濃厚になり、日本軍は
破竹の勢い、つづく三月十日、五月二十七日、日本国民として忘るべからざる陸海軍の決....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
藩警固の間をそれて権田川原に屯《たむろ》し、同勢みるみる加わって一万以上に達し、
破竹の勢いで東海道を西上し石部の駅に達したが、膳所《ぜぜ》藩の警固隊を突破し三上....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て権田河原《ごんだがわら》に屯《たむろ》し、同勢みるみる加わって一万以上に達し、
破竹の勢いで東海道を西上し、石部《いしべ》の駅に達したが、膳所藩《ぜぜはん》の警....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た。彼らは最初の論説を見ると、ごく愉快になって面白い狂言だと思った。クリストフの
破竹の勢いを感嘆した。そしてただ一言忠告さえすれば、彼の争闘的な熱気を和らげるこ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
拐された皇帝の行方が皆目わからんというのだから、当局の苦慮心痛というものはまさに
破竹の勢い、実に以て察するに余りあるので……。
時計の振子は正確に分秒を刻み、....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
らない。ある部隊などは兵隊に、日本の陸軍部隊がアメリカの西海岸へ逆上陸して、いま
破竹の勢いでワシントンへ進軍しているなどといってきかせているそうで、そこへこんな....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
防疫の責任を持つ当局の人々は蒼くなったけれども、もはや後の祭であった。 疫病は
破竹の勢で東京の各所に拡がった。毒性が極めて強かったためであろう、一回や二回の予....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
恩を売る奴は、さし込み以上の疫病神だと、怒鳴るでがしょう。 一体何という藪だ、
破竹か、孟宗か、寒竹か、あたまから火をつけて蒸焼にして噛ると、ちと乱だ。楊枝でも....
「三国志」より 著者:吉川英治
凝集力を欠き、士気もあがらない様子を見たので、文醜は、 「見ろ、すでに敵は、わが
破竹の勢いに恐れをなして、逃げ腰になっている」と、誇りきった。 そして、この図....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ、或る日、こういう取次があった。赤壁の大戦捷に、周瑜ばかりでなく、呉軍全体は、
破竹の勢いを示し、士卒の端にいたるまで、無敵呉軍の誇りに燃えて、当るべからざるも....
「三国志」より 著者:吉川英治
全く制しながら、あともう一押しという間際へきて、何となく、それまでの関羽軍らしい
破竹の如き勢いも出足が鈍ったような観がある。 この理由を知っているのは、関平そ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンでと信じ、軍隊輸送列車には「パリ行」と兵士どもが落書したのである。 しかるに
破竹の勢いでパリの前面まで侵入したドイツ軍はマルヌ会戦に破れて後退、戦線はスイス....