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破裂
「破裂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破裂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
は、戸の向うの電燈の光が、鍵穴《かぎあな》を洩れるそれであった。
陳はほとんど
破裂しそうな心臓の鼓動《こどう》を抑えながら、ぴったり戸へ当てた耳に、全身の注意....
「路上」より 著者:芥川竜之介
いかけた。
「ございますよ。何でも今月の末までには、また磐梯山《ばんだいさん》が
破裂するそうで、――昨晩《さくばん》もその御相談に、神々が上野《うえの》へ御集り....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
オトには武官教官が何人か、熱心に勝負を争っている。コオトの上の空間は絶えず何かを
破裂させる。同時にネットの右や左へ薄白《うすじろ》い直線を迸《ほとばし》らせる。....
「或る女」より 著者:有島武郎
ん》に左手をかけたまま、うつむきかげんになって横目をつかいながら耳をそばだてた。
破裂するような事務長の笑い声がまた聞こえて来た。そして医務室の戸をさっとあけたら....
「或る女」より 著者:有島武郎
貞世は平気な顔で、
「ええ今済んでよ」
といった。そこにはすぐはなやかな笑いが
破裂した。愛子はなかなか下に降りて来ようとはしなかった。それでも三人は親しくチャ....
「星座」より 著者:有島武郎
そしてその瞳の働きに応ずるように、「まあ」というかすかな驚きの声が唇の後ろで時々
破裂した。半分ほど読み進んだころおぬいさんはしっかりと顔を持ち上げてその代りに胸....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
れまでの私の習慣を破り、生活を変え、遂には弱い、はかない私の肉体を打壊するのだ。
破裂させてしまうのだ。 難者のいう自滅とは畢竟何をさすのだろう。それは単に肉体....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
としたときに彼はその口と臓腑の中に暴風を投げ込んだ。その結果としてティアマートは
破裂してしまった。ティアマートに従うものどもは恐れて逃げようとしたが捕らえられ枷....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
千メートルも隔ってるのに、目の前へでも来とる様に見えて、大砲の弾丸があたまの上で
破裂しても、よそごとの様に思われ、向うの手にかかって死ぬくらいなら、こッちゃから....
「白光」より 著者:井上紅梅
との声もない。燈火は一しきり明るくなって空部屋と洞空を照したが、パチパチと幾声か
破裂したあとで、だんだん縮少して、ありたけになった残油はすでに燃え尽してしまった....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
入は少ないものだから」というた。この頃デビーは塩化窒素の研究中であったが、これは
破裂し易い物で、その為め目に負傷をして※衝を起したことがある。自分で手紙が書けな....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
っぱなして、イギリスの軍艦をあやうく撃沈しかけたが、惜しくも彼の大砲が六発目には
破裂してしまったということだ。それからまた、一人の老紳士が話しだしたが、この人は....
「妖怪学」より 著者:井上円了
る。これ、灰と土とは一体なり。ゆえに火生土という。人あるいは曰く、『地震うとき、
破裂して火出ずることあり。これ、火の土中に含めるなり。なんぞ土生火といわざる』と....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
、十中の七八までは、大抵あたるということである。その中において私は、日本の磐梯山
破裂の情況を書いてあるのを見いだしました。その前年度の暦に、日本の方角に当たって....
「迷信解」より 著者:井上円了
りたるゆえ、人体内部の気がその空所をみたさんとしてほとばしり出ずるときに、皮肉を
破裂せるによると申すことじゃ。かく聞いてみれば、妖怪とするに足らざることが分かる....