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破邪
「破邪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
破邪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
流布本に載せられていない理由は、恐らくその余りに荒唐無稽に類する所から、こう云う
破邪顕正《はじゃけんしょう》を標榜《ひょうぼう》する書物の性質上、故意の脱漏《だ....
「デカダン抗議」より 著者:太宰治
るようである。 私の理想は、ドン・キホオテのそれに較べて、実に高邁で無い。私は
破邪の剣を振って悪者と格闘するよりは、頬の赤い村娘を欺《あざむ》いて一夜寝ること....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
掟が立つと思うかッ。神妙にせい! いずれも一寸たりとそこ動かば、早乙女主水之介が
破邪の一刀忽ち首《こうべ》に下ろうぞッ」 叫びつつ、磔柱をうしろ背にすッくと仁....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
一息入れて莨に火を点けたが、再びこつこつ歩き廻りながら云いはじめた。
「それが、
破邪顕正の眼なのです。たぶん、算哲博士は世界的の蒐集品を保護するために、文字盤を....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
から出ているか、それとも腰本治右が手を廻した策であるか、もしも治右が陰に動いて、
破邪顕正の大役承わる大目付までをもおのが薬籠中のものにしているとしたら、ゆめ油断....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
貴さまの、異形《いぎょう》をあらわすがよい。さも無いとことに於《お》いては、この
破邪《はじゃ》の杖が、ずうんと、飛んでゆくぞよ」
雪之丞は、怪しくも、この低い....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
してこの認識的|蒙昧《もうまい》から、詩の質と価値とは次第に低下し、しかもこれを
破邪顕正《はじゃけんしょう》すべき正見がない。実に今日の詩壇に対して言うべきこと....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
か》に赤銅のひかりを増した利刀乾雲丸が、今宵からは若年の剣士諏訪栄三郎のかいなに
破邪《はじゃ》のつるぎと変じて、倍旧の迅火殺陣《じんかさつじん》の場に乾雲独自の....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
は思わなかったぞ。見現わしたからにはようしゃはしない。先生に代わってこの矩之丞、
破邪の剣を加えてやる。……一度にかかれ! 屯ろしてかかれ! 先ず汝から! 来い市....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
に報いるためであり、二つには、御家のためであり、三つには、天下にこの法を拡めて、
破邪に用いんがためであった。自分は、邪法の呪咀を行っているが、邪法は人を呪殺する....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ル》」に登場するかのジャヴェル探偵にもゆめゆめ劣らぬ事はすでに述べた。この人物が
破邪検非にどれほど執心するか、その辛辣さは警視庁の内部ですらはなはだしく畏怖され....
「好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
昨晩珍しい古本を御買いになりましたでしょう」 果して、と康雄は思った。 「好色
破邪顕正という書籍、その新聞紙の包みが、ちょうど、殺人事件のあった大平氏宅の前に....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
在しているというではないか。さればこれを人事について言ってみれば、自山を擁護して
破邪折伏の任務に当る祇園の犬神人の如きは、身分は低いがやはり一種の護法と云ってし....
「三国志」より 著者:吉川英治
するために、すべての兵が山巓の一端へ登りきると、そこで玄徳と関羽は、おごそかなる
破邪攘魔の祈祷を天地へ向って捧げるの儀式を行った。 敵を前にしながら、わざとそ....
「三国志」より 著者:吉川英治
と揚言しているのであろう。いかで彼の野望に先君の後室や、わが妻を贄に供されよう。
破邪の旗、膺懲の剣、われに百千の水軍あり、強兵肥馬あり、誓って、彼を撃砕せずには....