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硬直
「硬直〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
硬直の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
な罪悪をも、もたらしているということを気にしないでいられません」 博士は身体を
硬直させたまま口だけを動かして、 「罪悪とは?」 「それは人間性への反逆だからで....
「生きている腸」より 著者:海野十三
、よほど嬉しかったのにちがいない。 「うえっ、恐れいりました」 守衛は、全身を
硬直させ、本当に恐れいって挨拶をかえした。 門を出ると、彼は太いガラス管を肩に....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
これほど世の中に奇しき見世物があるであろうか。僕ははっと息をのんだまま、その場に
硬直してしまった。 おそろしい生物《いきもの》よ! その別室の床に、大の字な....
「階段」より 著者:海野十三
いだ僕は鼻の先一尺ばかりのところに現われた美しい少女の面を見つめたまま急に顔面を
硬直させなければならなかった。 「図書係の京町ミチ子嬢。こちらは今日から入所され....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
には、未だ幾分か温みが残っていた。肉附のよい、見るからに豊満な全身に亘って、まだ
硬直の来していないことが、誰の眼にも生々しい事件を想像させた。恐らく此の女は、男....
「蠅男」より 著者:海野十三
帆村が小首をかしげたとき、二人は警笛の響きを頭の上はるかのところに聞いてハッと
硬直した。 「あれは――」と、崖の上を仰いだ二人の眼に、思いがけない実に愕くべき....
「金属人間」より 著者:海野十三
はもの》であるらしく、頸動脈はずばりと一気に切断されていた。 死斑《しはん》と
硬直から推測して、お三根の死は今暁《こんぎょう》の午前一時から二時の間だと思われ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
手によって小卓子の上でしずかに布片を解いて、取出された。 (あッ――) 帆村は
硬直した。口の中で、愕きの声をのんだ。彼は見たのだ、大寺警部が取出した問題の空き....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
いになると、例の機銃を肩にあてて遂に銃声はげしく撃ちだした。私の身体は、びーんと
硬直した。 「おい、まだかね、まだ発見できないか」 白木は叫ぶ。私は、はっと吾....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
ぶる満足の意を表するのであった。 そこには、出来たばかりの人造人間が、ぴーんと
硬直したまま、ビールの空壜を積んだように並べられてあった。実に、世にもめずらしい....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
しばらく経つと四肢をぴんと張って、奴凧のような恰好になり、それから先は板のように
硬直して空間をしずかに流れていくのだった。 「……十五、十六、十七……」 と、....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
しいやらで庭石の上から芝生へ下りようとした。 だが、そのとき彼はふたたび全身を
硬直させなければならなかった。 「あっ、あの顔!」 雪子姉さんの顔が、どういう....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
けでお澄は茶漬の膳を調えに立った。 扉から雪次郎が密と覗くと、中段の処で、肱を
硬直に、帯の下の腰を圧えて、片手をぐったりと壁に立って、倒れそうにうつむいた姿を....
「不周山」より 著者:井上紅梅
る、それでも腰にだけは破れた布切を巻いているものを見出すことができた。それは今、
硬直している者の腰の辺から、破れた布切を解いてきて、周章てて自分の腰に巻きつけた....
「山吹」より 著者:泉鏡花
れたる処にて、口の手拭を解く)御新造様。そりゃ、約束の通り遣って下せえ。(足手を
硬直し、突伸べ、ぐにゃぐにゃと真俯向けに草に俯す。) 夫人 ほんとうなの、爺さん....