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碧
「碧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
碧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
予の業欲《ごうよく》に憧るる心は、一度唐土《ひとたびもろこし》にさすらって、紅毛
碧眼の胡僧《こそう》の口から、天上皇帝の御教《みおしえ》を聴聞《ちょうもん》する....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ンティノは翌日の夕《ゆうべ》も、南蛮寺《なんばんじ》の庭を歩いていた。しかし彼の
碧眼《へきがん》には、どこか嬉しそうな色があった。それは今日|一日《いちにち》の....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
じゃないか。」
なるほど趙生《ちょうせい》が指さした几《つくえ》の上には、紫金
碧甸《しこんへきでん》の指環が一つ、読みさした本の上に転がっている。指環の主は勿....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
、なめらかさと暖かさとを持っているように思われるのである。
海の水は、たとえば
碧玉《ジャスパア》の色のようにあまりに重く緑を凝らしている。といって潮の満干《み....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
いる証拠《しょうこ》ではないか? すると人皇《にんおう》何代かの後《のち》には、
碧眼《へきがん》の胡人《えびす》の女の顔にも、うつつをぬかす時がないとは云われぬ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
これはマルドゥクが堅硬な金属で造ったもので、昼間は太陽の光に輝いているが、夜は暗
碧の地に星辰をちりばめた釣鐘に似ている。この穹窿の北の方の部分には、一つは東、一....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
(年老いたる海坊主)美女。博士。 女房。侍女。(七人)黒潮騎士。(多数) 森厳藍
碧なる琅※殿裡。黒影あり。――沖の僧都。 僧都 お腰元衆。 侍女一 (薄色の洋装....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
杖をバタリと置いた。濡鼠の袂を敷いて、階の下に両膝をついた。 目ばかり光って、
碧額の金字を仰いだと思うと、拍手のかわりに――片手は利かない――痩せた胸を三度打....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
向う、すぐ目前、紅提灯に景気幕か、時節がら、藤、つつじ。百合、撫子などの造花に、
碧紫の電燈が燦然と輝いて――いらっしゃい――受附でも出張っている事、と心得違いを....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
大それた。」 そうだろう、題字は颯爽として、輝かしい。行と、かなと、珊瑚灑ぎ、
碧樹梳って、触るものも自から気を附けよう。厚紙の白さにまだ汚点のない、筆の姿は、....
「橋」より 著者:池谷信三郎
だとさ、 と、おぼえさせようとおもっています。 12 明るい街を、
碧い眼をした三人の尼さんが、真白の帽子、黒の法衣の裾をつまみ、黒い洋傘を日傘の代....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
を持った酔いどれの人馬が波を蹴立てて船と競走するのかを見るような気で、透き通る紺
碧の海を熱心に見つめた。しかも深い海は依然として荒野の如く、唖のごとくに静まり返....
「初雪」より 著者:秋田滋
ル山塊の気まぐれな峯の姿を眺めたり、また近く足もとに寄せて来る静かな海の綺麗な紺
碧の水にじッと視入ったりしていた。 やがて彼女はまたしてもにっこり笑った。そし....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
辺に至る。洋々たる水は宛がら一大湖水を湛わし、前岸有れども無きが如くにして、遠く
碧天に接し、上り下りの帆影、真艫に光を射りて、眩きまでに白し。其の闊大荘重の景象....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
かこれかと選択する。山国の秋ほどすがすがしく澄みわたることはなかろう。山々峰々が
碧瑠璃の虚空へ宛然定規など置いたように劃然と際立って聳えて見える。その一つ一つを....