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祈請
「祈請〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
祈請の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みちのく」より 著者:岡本かの子
してやることが出来るというでもないがしかしとにかく、早く帰って来て欲しいと神仏へ
祈請《きせい》もした。 また幾《いく》つかの春秋が過ぎた。四郎の噂は聞かれなく....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
して食はず。人の立ち去りたる隙に、艮方に向ひて、我山の三宝助け給へと、手を摺りて
祈請し給ふに、大なる犬一匹出で来て、大師の御袖を喰ひて引く。やうありと覚えて、引....
「迷信解」より 著者:井上円了
』と題する書中に出ておる。「ある強欲者が神に祈りて大金を得んと欲し、一心をこめて
祈請して曰く、『願わくは神様よ、われに一万円の大金を授け給えよ。この願い成就した....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
じになった。基衡非常にこれを憂い、七日間水漿を断って持仏堂に閉じ籠り、一心に仏に
祈請を凝らしたうえ、九条関白に運動してもらってついに勅許を得たとある。これにもも....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ばその名目また異なり、ヤソ教の祭式に一杯のブドウ酒と一片のパンを神前に供し、読経
祈請の後、これをヤソの血と肉なりといいて衆人に配与することあり。この式を英国教宗....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
はだしく暑からず。午前十時四十分、甲板上にて戴冠式の祝典を開催せられ、唱歌および
祈請あり。午後一時四十分、祝砲を発火し、船長より無線電信をもって英王へ向け祝電を....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
洛山に祈参するとて、小さい船の上に千手観音の像を造り立て手に※《かじ》を持たせ、
祈請三年に及び北風を得て出発したとある。 由来、紀州の熊野は死に関係の深い所で....
「法然行伝」より 著者:中里介山
来の善行方便をやと思って疑いが晴れて信心が決まった。この時はかねて法然から三宝に
祈請《きしょう》すべしということを教えられて東大寺に参詣しての思わぬ獲物であった....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なことくらい誰でも判っていそうなもので、まだ判らない人があります。 仏、菩薩に
祈請を籠めて、その応験がないという不平であります。 その
祈請の筋を聞いてみると....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
―それからまた、春にでもなったら、お礼詣りをかね、後々も、本位田家のため御加護を
祈請するのだと、幾度も、又八は聞かされていた。
だから、或はもう、そこに老母は....