祖母[語句情報] » 祖母

「祖母〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祖母の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
年|前《ぜん》の疫病に父母共世を去って以来、この茂作と姉弟二人、もう七十を越した祖母の手に育てられて来たのだそうです。ですから茂作が重病になると、稲見には曽祖母....
或る女」より 著者:有島武郎
われな赤ん坊に加えようとした。赤ん坊は女中部屋《じょちゅうべや》に運ばれたまま、祖母の膝《ひざ》には一度も乗らなかった。意地《いじ》の弱い葉子の父だけは孫のかわ....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
土蜘蛛《つちぐも》の類《たぐい》かと、訪ねると、……その頃六十ばかりだった織次の祖母《おばあ》さんが、 「あれはの、二股坂《ふたまたざか》の庄屋《しょうや》殿じ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
。姉は静岡の本宅に、さる医学士を婿にして、現に病院を開いている。 南町の邸は、祖母さんが監督に附いて、英吉が主人で、三人の妹が、それぞれ学校に通っているので、....
追憶」より 著者:芥川竜之介
勤めていたものの、二人の娘を二人とも花魁に売ったという人だった。のみならずまた曾祖母も曾祖父の夜泊まりを重ねるために家に焚きもののない時には鉈で縁側を叩き壊し、....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
々として弁舌鋭く、不思議に魔界の消息を洩す――これを聞いたものは、親たちも、祖父祖母も、その児、孫などには、決して話さなかった。 幼いものが、生意気に直接に打....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
の片原の在所の寺、西明寺ですね。あすこに先祖の墓のある事を、子供のうち、爺さん、祖母さんに聞いていたのを思出しました。勿体ないが、ろくに名も知らない人たちです。....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
郎|稲荷の眷属が悪戯をするのが、毎晩のようで、暗い垣から「伊作、伊作」「おい、お祖母さん」くしゃんと嚔をして消える。「畜生め、またうせた。」これに悩まされたため....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
(訂正)真珠を、食過ぎたせいか、私が脚気になってね。」 「色気がないなあ。」 「祖母に小豆を煮て貰って、三度、三度。」 「止せよ、……今、酒を追加する……小豆は....
縁結び」より 著者:泉鏡花
燈籠を手に提げて、とき色の長襦袢の透いて見える、羅の涼しい形で、母娘連、あなたの祖母と二人連で、ここへ来なすったのが、※さんだ。 やあ、占めた、と云うと、父親....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のまま、楽しいのんびりした空気に浸っていたのでございます。私の幼い時分には祖父も祖母もまだ存命で、それはそれは眼にも入れたいほど私を寵愛してくれました。好い日和....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
行をまじえたもので、それがまことに彼女の魅力をしたたるばかりにしていた。彼女は、祖母祖母がオランダのザールダムから持ってきた純金の装身具をつけ、昔の粋な胸かざ....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
りなのであった。 全焼のあとで、父は煩って世を去った。――残ったのは七十に近い祖母と、十ウばかりの弟ばかり。 父は塗師職であった。 黄金無垢の金具、高蒔絵....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
分を割いて、一所に連れて出てもらいたかったので。…… ――父のなくなった翌年、祖母と二人、その日の糧にも困んでいた折から。 何、ところが、大学生も、御多分に....
「ああしんど」」より 著者:池田蕉園
にゅっと高くなって、 「ああしんど」と言ったんだそうで御座いますよ。 屹度、曾祖母さんは、炬燵へ煖って、眼鏡を懸けて、本でも見ていたんで御座いましょうね。 ....