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「祝う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祝うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
せいぼ》大売出しの楽隊の音、目まぐるしい仁丹《じんたん》の広告電燈、クリスマスを祝う杉の葉の飾《かざり》、蜘蛛手《くもで》に張った万国国旗、飾窓《かざりまど》の....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
召されたからは五年十年では戻られまい。そなたも藻とは久しい馴染みじゃ。娘の出世を祝うてくりゃれ」 千枝松はもう返事が出なかった。聞くだけのことを聞いてしまって....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
には煤掃きをして家内じゅう、と云ったところで婆やと二人ぎりですが、めでたく蕎麦を祝うことにしています。いや、年寄りの話はとかく長くなっていけません。さあ、伸びな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、おなじみの老婢《ばあや》が屠蘇の膳を運び出して来た。わたしがここの家で屠蘇を祝うのは、このときが二度目であったように記憶している。今とちがって、その頃は年礼....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
利益、四方の大慶。太夫様にお祝儀を申上げ、われらとても心祝いに、この鯉魚を肴に、祝うて一献、心ばかりの粗酒を差上げとう存じまする。まず風情はなくとも、あの島影に....
黒百合」より 著者:泉鏡花
、ぶらり火というのが、今も小雨の降る夜が更けると、樹の股に懸るというから、縁起を祝う夜商人は忌み憚って、ここへ露店を出しても、榎の下は四方を丸く明けて避ける習慣....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ろんな計画がはじめられました。ジョウは、このいつもとちがうおめでたいクリスマスを祝うために、とてつもない、ばかげたお祭りを提案して、みんなを大笑いさせました。ロ....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
てめでたいことが来るかも知れない。刃物で斬られた夢を見れば、金が身に入るといって祝うじゃあないか。」 由兵衛はそれを本気で言ったのか、あるいは一時の気休めに言....
健康三題」より 著者:岡本かの子
してないで、向うをご覧。海があるだろう。富士があるだろう。春じゃないか」旧正月を祝うとて浜に引揚げられた漁船には何れもへんぽんとして旗が飜っていた。砂丘の漁夫の....
軽女」より 著者:上村松園
かなしみの中にも、それを露わに言わないで琴歌にたくして、その別離の情と、壮行を祝う心とを内蔵助に送ったお軽こそ、わたくしの好きな女性の型の一人である。 この....
座右第一品」より 著者:上村松園
年は一つ元日から勉強してやりましょう、というような感激に満ちた気持ちで、お屠蘇を祝うと朝から博物館に通ったこともありました。近い頃ですと、お正月五日間ぐらい博物....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
まないで直ぐ飛出し、「大勝利だ、今度こそロスの息の根を留めた、下戸もシャンパンを祝うべしだネ!」と周章た格子を排けて、待たせて置いた車に飛乗りざま、「急げ、急げ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
して二首を得たり。 在。 (この西半球の果ての村で、身分もない臣下が天長節を喜び祝う。会場に音楽が満ち、春の気配が湧きでるかのように思われ、舞踏のざわめくうちに....
古事記」より 著者:太安万侶
に與えたのです」と仰せられて、死刑に行われました。 雁の卵 ――御世の榮えを祝う歌曲。―― また或る時、天皇が御宴をお開きになろうとして、姫島《ひめじ....
耳香水」より 著者:大倉燁子
睨んで居りましたが、その顔色は気味が悪いほど蒼白くなっていました。 軈て婚約を祝う奏楽につれて、コップになみなみと酒が注がれました。私は同時にマルセーユと天津....