祝す[語句情報] » 祝す

「祝す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祝すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
験した事ですから、勿論その時もただふとそう思っただけで、別段それだから彼の結婚を祝する心が冷却したと云う訳でもなかったのです。それ所か、明《あかる》い空気|洋燈....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
強さを感ぜずにはいられなかった。 甚太夫は喜三郎の話を聞きながら、天運の到来を祝すと共に、今まで兵衛の寺詣《てらもう》でに気づかなかった事を口惜《くちお》しく....
少年」より 著者:芥川竜之介
その木の幹を照らしているらしい。きょうはお目出たいクリスマスである。「世界中のお祝するお誕生日」である。保吉は食後の紅茶を前に、ぼんやり巻煙草《まきたばこ》をふ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
のが、隣合った田舎の親仁に、尻上りに弁じたのである。 いずれ道学先生のために、祝すべき事ではない。 あえて人の憂を見て喜ぶような男ではないが、さりとて差当り....
地球要塞」より 著者:海野十三
坐乗《ざじょう》の魚雷型《ぎょらいがた》快速潜水艇を認めて、博士の健在を大いに慶祝するものである」 「おお、そうか。想像していたとおり、やっぱり、鬼塚元帥からの....
火星兵団」より 著者:海野十三
今日は、とくべつに、とっておきのいいお料理を出して、ロロ公爵とルル公爵の御健康を祝すことにいたします」 「どうもありがとう」 ロロ公爵とルル公爵とは、おぼつか....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
から、祝電がまいりました」 「ほう、祝電が」 「飛行島の竣工と、無事なる試運転を祝す――というのであります」 「無事なる試運転か。そうじゃ、この分なら試運転もま....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
に見えた真向いの島田の鬢に包まれて、簪の穂に顕るる。……窈窕たるかな風采、花嫁を祝するにはこの言が可い。 しかり、窈窕たるものであった。 中にも慎ましげに、....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
万歳※」 を三唱すると、その声は遍く洞内に響き渡って、谺はさながら月がこの一隊を祝するように、「月世界探検隊万歳※」と唱え返した。 (「探検世界」明治四〇年一〇月増刊号)....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
ぞ、天地の大きな盥で産湯を浴びるよ。 散策子はむくと起きて、ひそかにその幸福を祝するのであった。 あとで聞くと、小児心にもあまりの嬉しさに、この一幅の春の海....
妖怪学」より 著者:井上円了
書し、鯣を「寿留女」と書し、柳樽を「家内喜多留」と書するの類は、みな文字によりて祝する縁起なり。また結納の文面には、可被下を「下被可」に書す。これ、いったん家を....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
際して渠らの苦辛や心事に相応の理解を持っていても、双手を挙げて渠らの革命の成功を祝するにはまた余りに多く渠らの陰謀史や虐殺史を知り過ぎていた。 二葉亭の頭は根....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の宅にありて当日の夜更けに宴会を張り、あるいは歌い、あるいはおどり、もって婚儀を祝するなり。その翌日、結婚菓子を分配して、親戚、朋友の家に送呈するを例とすという....
西航日録」より 著者:井上円了
ルカッタに安着せられたるは、仏教のため、および国家のために、大いに喜ぶべく、かつ祝すべきなり。ことに他邦人のいまだ断行し得ざる空前の冒険旅行者を、哲学館出身者中....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
清涼を覚ゆ。午時、汽船と近く相接す。ドイツ船なりという。夜に入りて、英王戴冠式を祝するために合奏会あり。 二十二日、晴れ。終日無風、しかもはなはだしく暑からず....