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神曲
「神曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
ドを愛せしめる。十三世紀におけるフィレンツェの生活を知らなかったとしたら、自分は
神曲を、今日《こんにち》の如く鑑賞する事は出来なかったのに相違ない。自分は云う、....
「人間失格」より 著者:太宰治
訪問《ヴィジット》」の能力さえ無かったのです。他人の家の門は、自分にとって、あの
神曲の地獄の門以上に薄気味わるく、その門の奥には、おそろしい竜みたいな生臭い奇獣....
「行人」より 著者:夏目漱石
した》い合った結果、とうとう夫に見つかって殺されるという悲しい物語りで、ダンテの
神曲の中とかに書いてあるそうであった。自分はその憐れな物語に対する同情よりも、こ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だろう。ダンテはその愛の獲得の飽満さを自分一人では抱えきれずに、「新生」として「
神曲」として心外に吐き出した。私達はダンテのこの飽満からの余剰にいかに多くの価値....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
、ついに悟りの世界に到達したのです。私どもはバンヤンの『天路歴程』や、ダンテの『
神曲』に比して、優るとも決して劣らぬ感銘を、この求道物語からうけるのです。私ども....
「デカルトと引用精神」より 著者:戸坂潤
完成者と云われるように、ルネ・デカルトはフランス語の恩人とされている。ダンテの『
神曲』、ルターの『新約聖書』の翻訳に、その意味で比較すべきものは、『方法叙説』と....
「読書法」より 著者:戸坂潤
完成者と云われるように、ルネ・デカルトはフランス語の恩人とされている。ダンテの『
神曲』、ルターの『新約聖書』の翻訳に、その意味で比較すべきものは、『方法叙説』と....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
である。大藩黒田侯の御取済によって、地方の神社祭事に是非とも奉納しなければならぬ
神曲「翁」の允可を受けたものであろう。ただ弱冠十六歳で、能楽師家担当の重大責務と....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
アリティー自身の責任であって彼等の責任ではない。 三 私は反問しよう、ダンテの
神曲(聖劇ではなくて人間又は社会の批判劇だから喜劇という名がついている)は、果し....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
曙《あけぼの》の色ほのかにて、 汝《な》が魂は身内に眠れる時…… ――
神曲、煉獄の巻、第九章―― 一 うち湿りたる濃き靄《もや》の 薄....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
よよまさりて、言いぬ。 「いざ、予は強し、己が役目を果たしみむ。」 ――
神曲、地獄の巻、第二十四章―― わが神よ、われは汝《なんじ》に何をなしたか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
注 ウゴリノとは飢の塔のうちに幽閉されて餓死せる子供らの頭を咬める人――ダンテの
神曲)。
その墓穴の中にさまよってる荒々しい人影は、ほとんど獣類ともまたは幽鬼....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
兵衛がもし心中しなかったら、世間の人情はさらに傷つくかもしれないだろう。ダンテは
神曲においてポーロとフランチェスカとの不義の愛着を寛大に取り扱った。しかしながら....
「(私はさきごろ)」より 著者:高村光太郎
アのようなものではなかったようだ。彼は十三四の頃から聖書によみ耽り、又ダンテの「
神曲」に魂を奪われていたのであるから、それらのものが彼の内に形づくった素朴な映像....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
形が含んでいる内容の意味を汲んで取るのです。そういう戯曲的の表現手段ではダンテの
神曲でも、ゲーテのファウストでもみな同じことです。現代のバーナード・ショウのもの....