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神来
「神来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神来の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
。経験上、その何であるかを知っていた馬琴は、注意に注意をして、筆を運んで行った。
神来の興は火と少しも変りがない。起すことを知らなければ、一度燃えても、すぐにまた....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
越した状態である、主客の対立はむしろこの統一に由りて成立するといってよい、芸術の
神来の如きものは皆この境に達するのである。また知的直観とは事実を離れたる抽象的一....
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
ある場合もしばしばあるが、とにかくこれらの場合における科学者の心の作用は芸術家が
神来の感興を得た時のと共通な点が少なくないであろう。ある科学者はかくのごとき場合....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
無人境、篝火を焚く霜夜の天幕、幕の外には立聴くアイヌ、幕の内には隼人の薩摩壮士が
神来の興まさに旺して、歌|断ゆる時四絃続き、絃黙す時|声謡い、果ては声音一斉に軒....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
ないことではない)。 この社会規範なるものが俗に「道徳」と呼ばれる処の、或いは
神来の或いは先天的の、或いは永遠な理性に基く神聖な、価値物の実質だと考えられる。....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
行った時にかの地には珍しくない「地鳴り」の現象を数回体験した。その時に自分は全く
神来的に「孕のジャンはこれだ」と感じた。この地鳴りの音は考え方によってはやはりジ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に説法すべき人を念じ、優陀摩子《うだまし》然《しか》るべしと惟《おも》うに、一天
神来りて彼は七日前に死んだと告ぐ。世尊内心智を揮《ふる》い、かの者死して非々想天....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の通りかの者を誅したと告げたので、王大いに悦び重く賞賜した。時に仙人の住所を護る
神来って仙人に告げたは、汝の外甥児《がいせいじ》今苦悩に逼《せま》られ居るを知ら....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
い、善の極致としての主客の融合を論じては創作衝動に駆られて自己を忘れたる芸術家の
神来と同一視し、『宗教的意識』には「すべて万物が自己の内面的本性を発露したときが....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
》いて、恍惚として我か人かの境を迷いつつ、歌っているに違いない。所謂《いわゆる》
神来《しんらい》の興が中《うち》に動いて、歌に現《うつつ》を脱《ぬ》かしているの....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
まこう》、子なきを憂え、千人の梵士を供養してヴィシュヌに祈り、美妙の男子を生み諸
神来賀した。中に土星ありて土ばかり眺めて更にその子を見ず。烏摩后その故を問うと、....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
飽和させる恋というものを描かずにはいられません。もし私たちの魂が祝福されたる高き
神来の純化に達するならば、肉体の交わりなくとも、性の要求の飽和に達することができ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
時私は山に登りたいと努力精進する人のみが――山岳宗徒のみが享受することの出来る或
神来の力があって、強い心臓の鼓動と共に全身に漲り溢れるのを感じた。そして一瞬時の....