神格[語句情報] »
神格
「神格〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神格の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
という以上の一文によっても明らかであるが、さらにその祝詞《のりと》は、馬の死霊に
神格までもつけて、五瀬霊神と呼ぶ、異様な顕神に化してしまったのである。 しかし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
「いや、シュトラウスの交響楽詩でもないのさ。それが、陰陽教の呪法綱領なんだよ。
神格よりうけたる光は、その源の神をも斃す事あらん――と云ってね。勿論その呪文の目....
「道標」より 著者:宮本百合子
われた。保が死んで、多計代には夫だのほかの子供たちとはまったくちがった存在として
神格化された「彼」というものができてしまっているらしかった。それは、一家のみんな....
「天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
分の恋する人を、天下特別の人、自分の子供は特別の子供、なんでも、人間の群をぬいて
神格視したがるのが、これが、そもそも御婦人の流儀で、アナタ負けちゃアいけないよ、....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
調や好戦癖を漂わしているのである。 先ず第一に、天皇に対する人間的限界を超えた
神格的崇拝の復活である。すでに帝国ではない民主国日本に於て、天長節の復活も奇怪で....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
者犬が敵前上陸してきた。 天皇は人間を宣言したが、一向に人間になりそうもなく、
神格天皇を狂信する群集の熱度も増すばかりである。 どっちへ転んでも再び人間が締....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から、生きながらにしてその威風はスサノオのミコトと大国主のミコトを合わせたように
神格化されて、怖れかしこまれ尊ばれている。その生き神様のオメガネに易々とかなうこ....
「春雪」より 著者:久生十蘭
う神道《シンドー》イズムのパリパリで、柚子の家の神棚には、八百万の神々のほかに、
神格に昇進した一家眷族の霊位《れいい》が、押せ押せにひしめいているという繁昌ぶり....
「穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
物の幹茎を刈り取ることは、とりも直さず穀神を殺すことなのである。 地母の信仰の
神格化されたのが保食神である。狩猟時代から農耕時代に入った頃の男子は、なお依然と....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
すが如く、わが子を立てて、いやこの幼帝に仕えて、先帝の遺誡にそむくまいと、自己を
神格的なものに持ちささえている寡婦のつよい一心が、その姿までを、氷の中の花みたい....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
人などからは相当つよい風あたりが来やしないかと思っている。正成の人となりやらその
神格化を人間として描いたばあいなどでも、同様な反撥が予想されよう。だからといって....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、安徳帝御事蹟なるものは、これもじつに全国何十箇所にもあって、多くは伝説を超えた
神格的遺蹟となり、かつての宮内省や文部省も手をやいたことでもあった。 ぼくは研....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
自然、人格的中心を要求する。ソ連でさえマルクスだけでなくレーニン、スターリン等を
神格化しているではないか。 我らの信仰に依れば、人類の思想信仰の統一は結局人類....