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神経中枢
「神経中枢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神経中枢の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
をしようとした。が、右の手だけは彼の神経の命ずる通りに動いたが、左の方には、彼の
神経中枢の命令を奉ずる何物も残っていなかった。彼は苦笑した。彼にはまだ、左の手が....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
おもてまでじゃ三時間じゃ来られねえや」波田は、冗談だと思って笑った。 「五感と、
神経中枢との距離がさ。鼻と口との距離と同じほどなんだよ」 ストキはひどく憤慨し....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
い。意識が身体の中にあるのではなく、身体はかえって自己の意識の中にあるのである。
神経中枢の刺戟に意識現象が伴うというのは、一種の意識現象は必ず他の一種の意識現象....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
うわけか知らないが、そのラッパや鈴の音を聞くと、堪えがたい恐怖か憤懣がこの犬の脳
神経中枢をいらだたせるものと思われる。 生理学のほうで「条件反射」という現象が....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
……時に君は探偵小説を読むかい。ナニ読まない。読まなくちゃいかんね。近代文学の
神経中枢とも見るべき探偵小説を読まない奴はモダンたあ云えないぜ。ナニ……読み飽き....
「映画と生理」より 著者:寺田寅彦
、その変化が長時間持続するとある化学的物質の濃度に持続的な異常を生じて、それが脳
神経中枢のどこかに特殊の刺激となって働く、そうして元の精神集注状態がやんだ後まで....
「朝やけ」より 著者:豊島与志雄
アルコールは、急速に意識を昏迷させるが、熟睡……だかどうだか分らない睡眠中にも、
神経中枢に作用し続けて、その刺戟のため、夜中にぱっと眼を覚めさせる。そして眼が覚....
「魔都」より 著者:久生十蘭
区域は近接五県にわたり、十二カ所の捜索支部からは、時々刻々の状況をひっ切りなしに
神経中枢に報告して来る。捜査本部を置かれた刑事部長室の拡声機は気が狂ったように叫....
「鉄の規律」より 著者:平林初之輔
ていきなりこれは俺の家だから出ていってくれなんて言った奴があったな。暑さのために
神経中枢の調子が狂った奴だったんだそうだがね。気候が変調だと人間の頭まで変調にな....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
いる女子理事生たちとの淡い恋愛関係を点綴しつつ描いてある。特色は、近代戦における
神経中枢とも言わるべき暗号通信操作の中心地帯についての記録風の解説や描写が質量と....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
所謂「物持筋」の側ではなくて、自ら憑かれたと信じてとんでもないことを口走る様な、
神経中枢のどこかに幾らか欠陥のある患者筋の側になければならぬ次第である。....