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「神経系〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神経系の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坑夫」より 著者:夏目漱石
た。自分ながら思い出すたびに、まことに痛わしいような、いじらしいような、その時の神経系統をそのまま真綿に包《くる》んで大事にしまって置いてやりたいような気がする....
」より 著者:夏目漱石
ら云えば、道義上切り離す事のできない一つの有機体になった。二人の精神を組み立てる神経系は、最後の繊維に至るまで、互に抱き合ってでき上っていた。彼らは大きな水盤の....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
義をとった人と思う。 普通には我々の意識現象というのは、物体界の中特に動物の神経系統に伴う一種の現象であると考えられている。しかし少しく反省して見ると、我々....
白い蚊帳」より 著者:宮本百合子
子は、屡々《しばしば》ある不眠の結果だろうと思っていた。まさ子は数年来糖尿病で、神経系統に種々故障があるのであった。 「――じゃ今日だけ一寸|臥《ね》ていらっし....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
たりひねったりするだけで、腹部の内臓血管ことにその細動脈が収縮し、同時に筋や中枢神経系に属する血管は開張すると書いてある。灸をすえるのでも似かよった影響がありそ....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
から福岡に至るまでのあらゆる大小都市の重要な文化設備が一時に脅かされ、西半日本の神経系統と循環系統に相当ひどい故障が起こって有機体としての一国の生活機能に著しい....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
じゃなくて、電撃|療法《りょうほう》だろう」 「ああ、そうか。とにかく高圧電気を神経系統《しんけいけいとう》へぴりっと刺《さ》すと、とたんに癒《なお》っちまうん....
超人間X号」より 著者:海野十三
うのだ。 もちろん、そのからだの中にかくれている内臓《ないぞう》のあるものや、神経系統《しんけいけいとう》のものなどは金属で作ってもいいのだ。外から見て、へん....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
云っていたのだわ、初めに。いろいろ兄さんとしては可能を知っていたわけですものね。神経系統の方はうちでは大丈夫だったのは見つけものですが、イジワルがいないから、そ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
網走の町から程よくはなれた駅から二三里入ったところに温根湯温泉というのがあって、神経系の病気にいい湯のあることもわかります。それから父が旅行に使ったポケット地図....
奇怪な話」より 著者:豊島与志雄
と云っている。放縦不規則な生活や、脳をも侵す病気や、過度の労作などで、可なり重い神経系統の混乱に陥っていたモーパッサンのことだから、単に精神病の一種としてもよい....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
たが、全然幻想的なセンチメンタルなもので、この発病に関係があろうとは思われない。神経系統の病気は男女関係に原因するという人もあるが、真に発病の原因となるのは、男....
魔都」より 著者:久生十蘭
…、その結果こそ思いやられるのである。 警視庁は戦時体制に入る。検察のあらゆる神経系統は、カフェインの注射をされたようなすさまじいばかりの昂奮状態を示し始めた....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
、何うして同時に活動を開始させることが出来るかと云う問題である。頭部と胸部とは、神経系統の活動から云うと、相互扶助的関係にあって、両方同時に活動を開始しなければ....
それから」より 著者:夏目漱石
。論理の地盤を竪《たて》に切り下げた坑道などへは、てんから足も踏み込めない。彼の神経系に至っては猶更《なおさら》粗末である。あたかも荒縄で組み立てられたるかの感....