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「神経衰弱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

神経衰弱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
汽車に間《ま》に合うまい。――じゃ頼むよ。――何? 医者に来て貰った?――それは神経衰弱に違いないさ。よろしい。さようなら。」 陳は受話器を元の位置に戻すと、....
河童」より 著者:芥川竜之介
きょく》にトックに話しました。 「そうか。じゃやめにしよう。なにしろクラバックは神経衰弱だからね。……僕もこの二三週間は眠られないのに弱っているのだ。」 「どう....
妙な話」より 著者:芥川竜之介
「ああ、この頃はずっと達者のようだ。あいつも東京にいる時分は、随分《ずいぶん》神経衰弱もひどかったのだが、――あの時分は君も知っているね。」 「知っている。が....
手紙」より 著者:芥川竜之介
読んだり書いたりしたい気もちもあることは確かです。ここは旅行案内の広告によれば、神経衰弱に善《よ》いとか云うことです。そのせいか狂人も二人《ふたり》ばかりいます....
忠義」より 著者:芥川竜之介
板倉修理《いたくらしゅり》は、病後の疲労が稍《やや》恢復すると同時に、はげしい神経衰弱に襲われた。―― 肩がはる。頭痛がする。日頃好んでする書見にさえ、身....
星座」より 著者:有島武郎
た。 といって彼は即刻《そっこく》東京に出かけてゆく手段を持ってはいないのだ。神経衰弱の養生のために、家族を挙げて亜米利加《アメリカ》に行っている戸田教授でも....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
に、どしんと腰を下ろした。 「おい岸、つまらんことで歎くなよ。それは最も恐ろしい神経衰弱症の入口を作るからねえ」 魚戸が傍へ来て、僕の肩を軽く叩く。 「僕のこ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
たく気の毒だと思う。この村は、例の青い怪物の出現以来かなりおびえているらしいね。神経衰弱症だねえ」 博士はしずかにいった。帆村はそれを聞いて、不満の色をうかべ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
生きているものなら、貴様ひっかついで、ここへ連れてこい。――ああこれでもしわしが神経衰弱にならなかったとしたら、それは医学界の一大不思議じゃ」 非戦闘員の....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
る古革鞄の、象を胴切りにしたような格外の大さで、しかもぼやけた工合が、どう見ても神経衰弱というのに違いない。 何と……そして、この革鞄の中で声がする、と夜中に....
」より 著者:池谷信三郎
新聞紙を刷りだす、アルバート会社製の高速度輪転機が、附近二十余軒の住民を、不眠性神経衰弱に陥れながら、轟々と廻転をし続けていた。 油と紙と汗の臭いが、新大臣の....
近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
なければなるまい。 近藤君に始めて会ったのは、丁度去年の今頃である。君はその時神経衰弱とか号して甚意気が昂らなかった。が、殆丸太のような桜のステッキをついてい....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
葉亭にもし山本伯の性格の一割でもあったら、アンナにヤキモキ悶えたり焦々したりして神経衰弱などに罹らなかったろう。社会的にも最少し成功したろう。が、気の毒なる哉二....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
わない。夜もおちおち寝られない、」といった。「そりゃ不可ん。転地したらどうだい、神経衰弱なら転地が一番だ、」というと、「転地なんぞしたって癒るもんか。社の者も頻....
可愛い山」より 著者:石川欣一
あるが、私は何んだか世の中が面白くなくって困った。あの年頃の青年に有勝ちの、妙な神経衰弱的|厭世観に捕われていたのであろう。その前の年までは盛に山を歩いていたの....