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神隠し
「神隠し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神隠しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、どこにも大三郎の姿は見付からなかった。 「いよいよ狐に化かされたか。それとも
神隠しか」と、平助もだんだんに疑いはじめた。 この時代には
神隠しということが一....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えりながら、源蔵は又云い出した。 「だが、まあ、そのうちにはなんとか判るだろう。
神隠しに逢ったにしても、大抵は十日か半月で帰って来るものだ。あんまり苦《く》にし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とさら》いにでも拐引《かどわか》されたのじゃあないかと云う疑いも起こる。あるいは
神隠しかも知れないと云う者もあります。 今でも時々そんな噂を聞きますが、昔は人....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
である。外へも出ず、内にもいないとすれば、おていは消えてなくなったのである。 「
神隠しかな」と、徳兵衛は溜息まじりにつぶやいた。 この時代の人たちは
神隠しとい....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
するよ。いよいよ儂たちは新聞の社会面でレコード破りの人気者となったよ。第一千鳥の
神隠しはどうなったんだ。玉川ゴルフ場から十分ぐらいの半径の中なら、一軒一軒当って....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ことは、この時代としてはあり得べからざることで、驚く方が当然であった。 「恐らく
神隠しに会ったのであろう」「いや天狗に攫われたのであろう」――などと人達は云い合....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、雨音も、荒れ模様に加って来た風の響きも、もう、姫は聞かなかった。 南家の郎女の
神隠しに遭ったのは、其夜であった。家人は、翌朝空が霽れ、山々がなごりなく見えわた....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
て、私ども子供の内から親どもの話に聞いておりましたが、何でも十六七の小僧の時分、
神隠しか、攫われたか、行方知れずになったんですって。見えなくなった日を命日にして....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ある。東太がこの地を動くならばタタリのとけることはなく、さらに山神の怒りにふれて
神隠しにあい、地底へ封じこまれてしまうぞ。それでもよいか」 こう云って千代をお....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
た。まったくその頃には、人攫いにさらって行かれたとか、天狗に連れて行かれたとか、
神隠しに遭ったとかいうような話がしばしば伝えられた。 「それだからお前も日が暮れ....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
ぞれに手分けをして探させたが、お元のゆくえは遂にわからなかった。 この時代には
神隠しということが信じられた。人攫いということもしばしば行われた。お元は色白の女....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
大原野の社の斎女になられるはずの、何とか云われたお年若な娘御が、昼の日中に突然、
神隠しに遭ったじゃありませんか? 女7 そう、そう。私もよく覚えていますわ。 女....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
なく、直芳の姿も見えなかった。 「夏は熊が出て、人をさらうという事はない。されば
神隠しに相違あるまい」と云い出す者があった。 「でも、一人ならず、二人まで、同時....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
、と話したと云うのを聞いた事があるから、ここの城下の按摩は、お景物話に、十年前の
神隠しを話すのが習慣と見える。…… ――親仁様がそう云いましてね。おんなじ杉山....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
て、まあ巫女とでもいった風に考えられますわ。それが突然消えてしまうなんて、昔なら
神隠しに逢ったとでもいうんでしょうけど、実際はどうしたんでございましょうね?」 ....