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禁酒
「禁酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禁酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
。ピュリタンなのは好《い》いけれども、お屠蘇《とそ》も碌《ろく》に飲めない癖に、
禁酒会の幹事をしているんですって。もともと下戸《げこ》に生まれたんなら、
禁酒会へ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
じゅんてんじほう》」は同じ面の二三段下にこう言う記事をも掲げている。――
「美華
禁酒《びかきんしゅ》会長ヘンリイ・バレット氏は京漢《けいかん》鉄道の汽車中に頓死....
「或る女」より 著者:有島武郎
ようとしたら、そのかどにたいへんな人だかりですの。なんだと思って見てみますとね、
禁酒会の大道演説で、大きな旗が二三本立っていて、急ごしらえのテーブルに突っ立って....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
父も若い時はその社交界の習慣に従ってずいぶん大酒家であった。しかしいつごろからか
禁酒同様になって、わずかに薬代わりの晩酌をするくらいに止まった。酒に酔った時の父....
「星座」より 著者:有島武郎
はなれなかった。父の時代から一滴の酒も入れない家庭に育ちながら、そして母も自分も
禁酒会の会員でありながら、他人の飲酒をいちがいに卑しむ心持は起らなかった。これは....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
の政治に対する反逆なんだわ。――十八時のあの魂を膠づけにするような音楽浴、禁煙、
禁酒、わたしたちにいかなる自由が残されてあるんだろう。わたしたちは医学の進歩によ....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
っせき》で、“岡部伍長殿の地下戦車完成|大祈願《だいきがん》。その日までは、絶対
禁酒のこと”と記してあった。そして函の中には、小さい薬びんが一つ転《ころが》って....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
その年も押しつまったある夜、紙芝居をすませて帰ってきますと、今里の青年会館の前に
禁酒宣伝の演説会の立看板が立っていたので、どんなことを喋るのか、喋り方を見てやろ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
る仕事着の男が、 「おい/\、そりやあ昔のことだ。今や時代は一変して、江原久作も
禁酒党の仲間入りをしようとしてるんだ。尾関のヤツが舞いこんで来て、このアトリエの....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
住人だ。 何んと彼等がガツガツとオサケを飲んだことか! そうだろう、兎も角も
禁酒国ということになっている国の住人が金箔附きの飲酒国、日本の船へ乗ったんだから....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
ンから相談対手にならなかった。 沼南はまた晩年を風紀の廓清に捧げて東奔西走廃娼
禁酒を侃々するに寧日なかった。が、壮年の沼南は廃娼よりはむしろ拝娼で艶名隠れもな....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
これが惣治の最も怖れたことであった。 「……そりゃそうとも、僕も今度はまったく
禁酒のつもりで帰ってきたのだ」と耕吉は答えた。「じつはね、僕も酒さえ禁めると、田....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ありました。それはいずれも私が病気を診察をして薬を与えた人々で、その薬代の代りに
禁酒禁煙の約束を貰うたのでございます。一年も居りましたのでこの村で私を知合になら....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。髪をキッと分けて、角ばった頤の、眼鏡の奥に謹直らしい眼を光らしている。絶対に
禁酒家である。もとはかなりいけたそうであるが、今は何か病後でもあるという。一、二....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
故障があるといわれた。いまのうち養生をしなければ。……ということはいうまでもなく
禁酒の勧告をされたのだった。 が、かれは肯わなかった。強情にかれはそのいわれな....