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禅問答
「禅問答〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禅問答の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「斗南先生」より 著者:中島敦
うに、今度は、右手は人差指一本、左手は人差指と中指をそろえて、あげて見せた。この
禅問答のような仕草は、三造にはますます何のことやら分らなかったけれど、とにかく無....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
を掻いたので、検事以外の者はびっくりした。そして声に出して笑い出した者もあった。
禅問答 長谷戸検事は、早速その仕事に掛った。 帆村荘六は、「いやこれはますま....
「幸福の建設」より 著者:宮本百合子
しになっているようなもの、食べ物をつくるようなところはすべて空手ではできません。
禅問答では片手の音を聞けといいますが、片手では音は出ません。それと同じようにみな....
「早春」より 著者:豊島与志雄
ょうよ。」 そこで、梅はいったい花の方が大切か実の方が大切かという話になって、
禅問答のようなことが続いた。 「僕はたくさん実のなる梅が好きですね。」と北川さん....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
更に多額のサギをはたらく見込みをつかんだからで、サギ師とサギ師の取引といふものは
禅問答以上に専門的で不可解きはまるものであつた。 世耕情報といふものがある。彼....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
なたは、ほんとに忘れたのですか?」 こんな言葉であります。 これは、そもそも
禅問答なのであります。 ザヴィエルのほうは、そんなことは頭のなかに初めからはい....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
一理はあるが、チョイチョイ戻られては、困るであろう。青木は苦笑して、 「君のは、
禅問答だね。一般家庭じゃ、禅坊主にはなりきれないさ」 「君まで、そんな風に思うか....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
新十郎はそう答えて笑った。 ★ 老師の話は淡々とあくまでも
禅問答めいて呆気ないものだった。 「ああ。あの系図に過去帳のことか。故人がそのと....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
句なんて、まるで謎みたいなものですわ。」 次郎は、世間で、わけのわからぬ言葉を
禅問答みたいだ、というのを、これまでよく聞いたことがあったが、こんなのが禅の言葉....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ュウル》におもむくその途中にほかならぬ。 二、問うに落ちて語るに落ちぬ絵入りの
禅問答。どこやらで「馬耳塞聖舎婁《マルセーユ・サン・シャルル》」と呼ぶうるさい声....
「尋常一様」より 著者:北大路魯山人
きるためにだ」 「なんのために生きるのですか」 「死ぬためにだ」 「まるで先生、
禅問答のようですね」 わたしは笑いながらいった。 「君がむずかしいことを聞くか....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
人たちは幽玄を難解とした。子の定家の歌は一層拍車をかけたものだったので、人たちは
禅問答の難解さにたとえて達磨宗の非難をあびせた。しばらく歌界を支配した、このよう....