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「禅定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

禅定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ないことが却って仏教の霊妙不可思議を示すものと考えられます。 その次の五百年は禅定の時代で、解脱の時代ほど人間が素直でなくなりますから、座禅によって悟りを開く....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
の中にすでに精神集中の重要なことや気息を適当に調節することを述べている――これは禅定に入るに必要欠くべからざる要件である。道徳経の良注釈の或るものは禅学者によっ....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
た謙信は馬廻りの剛兵十二騎をしたがえて義信の隊を突破し信玄めがけて殺到して来た。禅定のいたすところか、その徹底した猛撃は正に鬼神の如くである。これをみた信玄の近....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に一宇を建立して、万福寺と名づけたのも、これまた同じ人であった。万福寺殿昌屋常久禅定門、俗名青山次郎左衛門、隠居しての名を道斎と呼んだ人が、自分で建立した寺の墓....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は半蔵に言って見せる。それは万福寺を建立した青山|道斎の形見だ。万福寺殿昌屋常久禅定門の文字が深く刻まれてある古い墓石だ。いつ来て見ても先祖は同じように、長いと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、万福寺を建立したりしたという青山の先祖は、その生涯にふさわしい万福寺殿昌屋常久禅定門の戒名で、位牌堂の中央に高く光っているのも目につく。黒くうるしを塗った大小....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
蜜のことで、布施(ほどこし)と持戒(いましめ)と忍辱(しのび)と精進(はげみ)と禅定(おちつき)と般若(ちえ)でありますが、まえの五つは正しい実践であり、般若は....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、江戸ッ児の趣味は何処までいっても俳諧の風雅に一致しておる。三昧に入らずして既に禅定の機を悟り、ザックバランでもよくその気分を貴ぶ。蓋し江戸ッ児は終始この間に生....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
たず、石塔一つないではないか。それに反して、日本の山々は、富士、白山、立山、三|禅定の神社はいうも更なり、日本北アルプスの槍ヶ岳や常念岳の連山にしてからが、石垣....
連環記」より 著者:幸田露伴
時寂心は横川の慧心院を訪うた。院は寂然として人も無いようであった。他行であるか、禅定であるか、観法であるか、何かは知らぬが、互に日頃から、見ては宜からぬ、見られ....
耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
な事があっても、返事をしたり、動いてはならぬ。口を利かず静かに坐っていなさい――禅定に入っているようにして。もし動いたり、少しでも声を立てたりすると、お前は切り....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
林であった。イエスはその中へ入って行った。そこへは月光は射さなかった。禁慾行者の禅定のような、沈黙ばかりが巣食っていた。 突然イエスは自分の体を、大木の根元へ....
夢のお七」より 著者:岡本綺堂
のあることを記憶しているであろう。 八百屋お七の墓は小石川の円乗寺にある。妙栄禅定尼と彫られた石碑は古いものであるが、火災のときに中程から折られたので、そのま....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
中のすがすがしさ、更に比えんかたを知らず。 古よりこの窟に入りて出ずることを窟禅定と呼びならわせる由なるが、さらばこの窟を出でたる時の心地をば窟禅定の禅悦とも....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
くばかりです。そうしてその容貌の魁偉にしていかにも筋骨の逞しきところは、ただその禅定だけやって坐って居るような人と見えないほどの骨格の逞しい人で、一見してぞっと....