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禍害
「禍害〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禍害の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
です。私はその姿を薄汚くさえ思いました。殺されたがって、うずうずしていやがる。「
禍害《わざわい》なるかな、偽善なる学者、パリサイ人よ、汝らは酒杯《さかずき》と皿....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
て、係累の多い者ほど、惨害はその惨の甚しいものがあるからであろう。 天災地変の
禍害というも、これが単に財産居住を失うに止まるか、もしくはその身一身を処決して済....
「如是我聞」より 著者:太宰治
ラビと呼ばるることを好む。されど汝らはラビの称を受くな。また、導師の称を受くな。
禍害なるかな、偽善なる学者、なんぢらは人の前に天国を閉して、自ら入らず、入らんと....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
人、能く鬼を執らう。度朔山上の章桃樹下に百鬼を簡閲し、道理なく妄《みだ》りに人の
禍害を為《な》す鬼を、荼と鬱と、葦縄で縛りて虎に食わす。故に県官常に臘|除夕《じ....
「教育の民主主義化を要求す」より 著者:与謝野晶子
これを教育において英断に除外しない限り、永久に国民の意思表示を困難にして、莫大な
禍害を国民生活に与えるものだと思います。文章語がどれだけ私たちの意志を曲げたり、....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
れば滅入りそうな自分の心を引き立てようとして、「たとひわれ死のかげの谷を歩むとも
禍害《わざはひ》をおそれじ、なんぢ我とともに在《いま》せばなり……」と、そんなう....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ための適当十分な手段と思われる。しかし本当のところは、人類の制度は、社会に多くの
禍害をもたらす明白極まる原因であるように思われ、また往々にして事実そうなのである....
「妖怪学」より 著者:井上円了
行生殺の座をしく。ゆえに、その気に従うときは恵福をこうむり、その気に逆らうときは
禍害を受くること自然の理なり。「順天者栄逆天者亡」(天に従う者は栄え、天に逆らう....
「十五年」より 著者:山本実彦
してなまなかそれが秘密秘密で蓋を掩いかぶされていては、却って我が国の方途に不測の
禍害のもたらさるべきであろうことを思ったので、ソ連の諸機構、諸現象には、批判を加....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に救助を呼んでいた市郎が、俄に黙って了ったのは不可思議である。これも若や何等かの
禍害を蒙ったのではあるまいかと、巡査は胸を騒がした。 此上は一刻も早く底の底ま....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
らない、もはや大分に様子が顕われて来たから、この時に当って処置を施さないと大なる
禍害を来しますゆえ、まずどういう方向に変じても自分は仏教修行のためにこの国へ来た....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
日があって、その日に念じた願いは常よりもことによく達せられるという考え、および災
禍害悪には必ずエージェントがあって、適切なる時と方法とを以て交渉すれば、予めその....