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福の神
「福の神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
福の神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にか殺されたのは、その金に眼をつけたものと認められた。早桶屋に取っては、疫病神は
福の神で、商売繁昌のために伊太郎は意外の金儲けをした。それが禍《わざわ》いとなっ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るようになった。それはお駒が二十歳の冬で、それから足かけ三年の間、かれは伊勢屋の
福の神としていつも板頭か二枚目を張り通していた。そのお駒が突然に冥途へ鞍替えをし....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
おい、そんなことをいってはいけない。この方は、袋猫々先生が特に探して来て下すった
福の神で、実はこの方は、戦争で両腕両脚をなくされて、手足四本とも義手義足をはめら....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
重な品物と見える。そうときまれば、ぜひとも中身を拝見せずにゃいられない。これは、
福の神が、向こうからころげこんできたぞ」 トラ十は、にわかに上きげんになった。....
「雷」より 著者:海野十三
眩暈のするような厭な気分が湧くという外になかった。しかしそんな非礼な言葉を、この
福の神に告白して、その御機嫌を損ずる気は毛頭なかったのである。 「あれは、赤外線....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
でも川上という士官の秘密をしゃべらせ、団長へ売りつけるんだ。はっはっはっ、手前は
福の神だよ。
福の神が、そんな食いつきそうな顔をするなよ」 ジャックはにくにくし....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
いたのだろうと不審をうった。 さっき鼠が天井裏で暴れはじめたのを、時にとっての
福の神として、鼠の話などを原稿に書きだした件はよく分る。しかしその鼠の話を、そん....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
説という名前を頂戴し、いっそ有難いことには集成の機会さえある。これはどうあっても
福の神が舞い込んだといわなければならぬ。
福の神が舞い込んだことは自分にははなはだ....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
う顔をしているから貧乏神が巣食うのだ。めでたい場合に涙は禁物、せっかく来かかった
福の神様が素通りしたら何んとする。アッハッハッハッ涙を拭け」 二尺八寸の....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
、文に負けない悪党らしかった。 「そいつア俺にも解らねえ」文は渋面を作ったが、「
福の神だということだ。とにかくこいつ、最初は微祿であられた所が、この壺を借りたそ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
わっている。それだのに姐ごはカラ夢中だ。紋也様、紋也様、紋也様! まるで紋也様が
福の神で、札の束でもくわえて来るように、追っかけおんまわしひっ捉えようとしている....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
奥野俊良、これだけが半田屋九兵衛方に当分宿泊となった。主人はもう有頂天で、三人を
福の神扱いにした歓待ぶり。別して金三郎には、離れの隠居所を寝室に宛てがって、一人....
「書記官」より 著者:川上眉山
石炭にも増して、内外諸方へ軍艦用として売り込むものでも毎年およそ何十万|噸、いや
福の神はとんだところにおいでなされた。何としてよそへすべらしてなるものか。それに....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
筆としようとするのである。 長者の由来を説明する伝説には、正直勤勉の報いとして
福の神から財産を授かったの、熱誠を籠めて祈願したので毘沙門天や観世音菩薩が特に富....
「活人形」より 著者:泉鏡花
の上思い遣られたり、と得衛は屹と思案して、「それは大方門違い、私の代になってから
福の神は這入っても狂人などいう者は、門端へも寄り附きません。と思いの外の骨の強さ....