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禦
「禦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
であった。彼は暮れかかる岩と森とを、食い入るように見据えたまま、必死にその誘惑を
禦《ふせ》ごうとした。が、あの洞穴の榾火《ほたび》の思い出は、まるで眼に見えない....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
る。 またこれ賊の遺物なるを白糸は暁《さと》りぬ。けだし渠が狼藉《ろうぜき》を
禦《ふせ》ぎし折に、引き断《ちぎ》りたる賊の衣《きぬ》の一片なるべし。渠はこれを....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
く埒外に出れば、それからは流れに従って行くのであるが、先の日に石や土俵を積んで防
禦した、その石や土俵が道中に散乱してあるから、水中に牛も躓く人も躓く。 わが財....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
かと申しますと、第一に兵器が非常に進歩しました。殊に自動火器――機関銃は極めて防
禦に適当な兵器であります。だからして簡単には正面が抜けない。第二にフランス革命の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
連といえども、これに対抗して早急に同様の原子爆弾の創製に成功するか、またはその防
禦手段を発見し得ざるかぎり、対米発言力は急速に低下し、究極に於いて日本と同じ地位....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
たまま高須聨隊長が倒れとった、その岩よりもそッとさきに進んだところで、敵の第一防
禦の塹壕内に死んどったんが、大石軍曹と同じ名の軍曹であったそうや。」 「随分手柄....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
るでしょう。油断はならないのです。相手が準備に費す間に、こっちでもじゅうぶんの防
禦準備をつくらねばなりません。それにはぜひともここ一二年のうちに、宇宙艦隊を数千....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
彼は、通路の両方から挟まれてしまった。 「ええい、逃げるだけ逃げてみよう。攻勢防
禦だ」 と人数の少い方の通路を見きわめると、猛然矢のように突入した。 敵のひ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
しい白鷺を狙うらしく想わるるとともに、激毒を啣んだ霊鳥は、渠等に対していかなる防
禦をするであろう、神話のごとき戦は、今日の中にも開かるるであろう。明神の晴れたる....
「暗号数字」より 著者:海野十三
だから、たとえコピーが見つかってもその内容が解けない。こういう風に二重の秘密|防
禦を試みています。お解りですかな」 帆村は黙って肯いた。そんなことは先刻承知し....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
で、かるがるしくその名は言うことができないから、名は秘めておこう。この老人は、防
禦の術にすぐれており、ホワイトプレーンズの戦いのとき、飛びくる弾丸を短剣で受けな....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
の策戦は『三国志』の赤壁をソックリそのままに踏襲したので、里見の天海たる丶大や防
禦使の大角まで引っ張り出して幕下でも勤まる端役を振り当てた下ごしらえは大掛りだが....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
はマア低能だネ。」 沼南の清貧咄は強ち貧乏を衒うためでもまた借金を申込まれる防
禦線を張るためでもなかったが、場合に由ると聴者に悪感を抱かせた。その頃毎日新聞社....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
で、概略の山勢を察し得られたのは、不幸中の幸。 遥か南々西に位する雄峰乗鞍岳に
禦るのには、肩胛いと広き西穂高岳が、うんと突っ張っている、南方霞岳に対しては、南....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
きこと。 ナポレオンの露国役、日露戦争、支那事変等。 ※ 攻撃威力が当時の防
禦線を突破し得ざること。 欧州大戦等。 四 両戦争の消長を観察するに、古代は....