秀麗[語句情報] »
秀麗
「秀麗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秀麗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
ようしょく》を示すことのある、伊太利《イタリー》ドロマイト(白雲岩)に比べ得べき
秀麗な山岳は絶えて見られないのであるが、幸いに御嶽や、乗鞍岳や、また日本アルプス....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
の最後の邂逅が、葉子が熱海へ梅を観に行った途上であった為めか、あるいは、麻川氏の
秀麗な痩躯長身を白梅が聯想させるのか、または麻川氏の心性の或る部分が清澄で白梅に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
が武勇一図の人間であるのと大いに趣きを異にしてきわめて文雅の人物であった。容貌も
秀麗、風姿も典雅、和歌詩文にも長けていて、今日信玄の作として世に知られている和歌....
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
晴れ、春日猗々として風暖く、河辺、山傍、又田野には、奇花芳草欝乎として開き、風景
秀麗画図の如し。行く行く一座の高楼を見る。巍々たる楼門、虹の如き長廊、噴泉玉池珍....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
構わんでも可い、大層お邪魔をするね。」 ともの優しい、客は年の頃二十八九、眉目
秀麗、瀟洒な風采、鼠の背広に、同一色の濃い外套をひしと絡うて、茶の中折を真深う、....
「眉の記」より 著者:上村松園
眉目
秀麗にしてとか、眉ひいでたる若うどとか、怒りの柳眉を逆だててとか、三日月のような....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
蔵と同じ年恰好であるが、白衣の使者とちがうようだ。最新型の背広に赤ネクタイ、眉目
秀麗の青年であるが、なんとなくフテブテしく尋常ならぬ凄みがある。此奴めタダ者には....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
く強かったが、でも涼しい朗かな眼――主税は稀に見る美青年であった。 その主税の
秀麗な姿が、曲独楽定席のこの小屋を出たのは、それから間もなくのことであり、小屋の....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
貰受けて養子にしました。津和野に来たのはその子が九歳の時でした。 順吉は眉目が
秀麗で、動作が敏捷でしたから、誰にも愛されました。養老館に入って学びましたが、十....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
られるとき、其処に幼い時から眼に親しんだ富士の姿が思い浮べられた。しかし、いかに
秀麗で完き形をしている大山でも余り、静まり返りあまり落ちつき払って変化のない冷た....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
から避ける。『古今集』以後の和歌集が勅によって撰ぜられたのは、『経国集』・『文華
秀麗集』・『凌雲集』などの詩集が勅によって撰ばれたのに倣ったのであるが、一度『古....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。 私はそのお爺さんが初めから目についていた。日本人には珍らしい、若い時はさぞ
秀麗だったろうと思える、禿げ上った頭のそこらに、真っ白い縮れ髪がもじゃもじゃして....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
の乱れ髪のように微風にゆらめいている。其奥に仄に紅味のさした紫にぬりつぶされて、
秀麗な錫ヶ岳が西の天を限っていた。久振りで眺めた中禅寺湖畔の秋色は矢張り勝れてい....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
いる。其奥に筋骨を剥き出した黒部五郎岳が火山のような長い美しい裾の斜線を見せて、
秀麗な円錐形に聳えているのがこの大画幅に点睛の妙を極めて人を叫ばせずには置かない....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
ので、山中の湖水という感じに乏しい。唯晴れた日に是等の湖水の北岸を通ると、絶えず
秀麗なる富士の姿を頭上に仰ぎ、其倒影を湖心に眺めるのが他に見られぬ特色である。富....