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私曲
「私曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
って居りました。しかしわたくしは行司でございまする。行司はたといいかなる時にも、
私曲《しきょく》を抛《なげう》たねばなりませぬ。一たび二人《ふたり》の竹刀《しな....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
夫れ諸法は因縁を離れず。君となり臣となること、全く私にあらず。生死禍福は、人情の
私曲なるに随はず。天命歴然として遁るゝ処なし」とある。少し仏法臭を帯びては居るが....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
も幕府の専横からして来るばかりではなく御料所内の百姓の横着か、または村の有力者の
私曲から起因することもあった。しかしそれらが滞りなく納入になったところで、その金....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
へ落としても何にもならない。悪人の仕置きに参考になる、証拠や反証でもいい。役人の
私曲非分は、大いに歓迎する。繋訟《けいしょう》中の事件で、係の役人があまり長くう....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
くいずれもその権義を逞しゅうせしめざるべからず、法を正しゅうし罰を厳にして一点の
私曲あるべからず。今ここに一群の賊徒来たりて人の家に乱入するとき、政府これを見て....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
男子が多妻の醜行を犯して婦人の情を痛ましむるが如き、ただに自愛に偏するのみならず
私曲私慾の最も甚だしきものにして、更に一言の弁論あるべからず。我輩は常に世の道徳....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
いわるる大寺の脆く倒れたも仔細こそあれ、実は檀徒から多分の寄附金集めながら役僧の
私曲、受負師の手品、そこにはそこのありし由、察するに本堂のあの太い柱も桶でがなあ....