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秋雲
「秋雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「李陵」より 著者:中島敦
平沙《へいさ》、西から北へかけては樹木に乏しい丘陵性の山々が連なっているばかり、
秋雲の間にときとして鷹《たか》か隼《はやぶさ》かと思われる鳥の影を見ることはあっ....
「不動像の行方」より 著者:田中貢太郎
火を発したところであった。真紅な火は裏山の空に燃えあがって、その焔が風に吹かるる
秋雲のように西に東に切断に飛んだ。 「旦那、大変、大変じゃ」 臣は手燭の火を落....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
れの顔|真っ蒼なりき。憂えも怒りも心の戦いもやみて、暴風一過、かれが胸には一片の
秋雲凝って動かず。床にありていずこともなく凝視めし眼よりは冷ややかなる涙、両の頬....
「白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
。」 汪紹生は眼を大きく見開きました。 「なぜ陳慧君が出るらしいかといえば、柳
秋雲が出るからだ。」 汪紹生はちらと顔を赤らめ、眼を輝かしましたが、突然いいま....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
を象徴する三ツ山は泰然としている。空はもう初秋らしく澄みわたっている。 光りつつ
秋雲高く消えにけり 私は二度言い遺し、そのまま最後の昏睡に落ちていった。――そ....