秘策[語句情報] » 秘策

「秘策〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

秘策の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ったのをみると、突然お糸をこかげに招いて、耳へ口をよせながら、なにやらこまごまと秘策をさずけました。 「まあ、そう。ええ、わかりました、わかりました。おもしろい....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、名人は道の途中で自身番に立ち寄り、河童の権の始末を託しておくと、胸中そもなんの秘策があるのか、意気な雪駄《せった》に落とし差しで、ただ一人ゆうゆうと八丁堀へ道....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、ひらりと駕籠にうち乗ると、 「お陸尺《ろくしゃく》! お屋敷へ!」 いかなる秘策やある?――ふたたび豆州《ずしゅう》家のお下屋敷目ざして息づえあげさせました....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
目の試験が済むと、彼等は例によって京極へ出て、三条通の「リプトン」で翌日の試験の秘策を練った。その日の試験は独逸語で、これは豹一の答案を写して、どうにか落第点を....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
――恋人を彫り抜いた鍵は、遂に秀蓮尼の手に渡してしまった。彼女の胸にはどんな秘策が練られているのだろうか。鍵を見てから、急に昨夜とはガラリと態度を変えた秀蓮....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
」 課長はポントスの行方に、彼の首をかけた。直ちに特別捜査隊を編成して、それに秘策を授けて出発させた。そして彼は勇を鼓して、単身、青竜王の探偵事務所を訪ねた。....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
すると、こっちがやられてしまいますぜ」 「莫迦をいえ! いかな猿飛といえど、俺の秘策に掛っては……」 「秘策というと……?」 「松明仕掛けの睡り薬で参らすんだ。....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
を計画して居る筈である。とても兵糧入れなどは思いもよらぬ」と諫めたけれども、胸に秘策ある元康だから聴く筈がない。一丈八尺の地に黒の葵の紋三つ附けた白旗七本を押し....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
らざるか正々この一挙で決するのだ。彼は獄窓裡に或いは喜び、或いは憂え、よもすがら秘策を胸中に練った事であろう。 彼は当日庄司署長と共に出頭すべき神戸牧師に対し....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
た。 クイクイの神様の三浦と、ロップ島の酋長ロロとは、太刀川からあるすばらしい秘策をさずけられると、いそいで例の秘密通路から、カンナ島へかえっていった。 太....
空襲警報」より 著者:海野十三
室の正面に厳然と席をしめ、鹿島参謀長以下、幕僚を大|卓子のまわりにグルリと集め、秘策をねっていた。 「……さような次第でありますから……」 と参謀長は報告書を....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
うことをお聞きなさい〉と、それから彼は、われわれがおたがいによくやるような一つの秘策を祖母に授けたのだ」 若い将校連はだんだんに興味を感じて来て、熱心に耳を傾....
わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
私はこれより一人の男がこの戦争に対処した数々の秘策と工夫の人生に就てお話したい。戦争を見物したいといふ人間なら星の数ほどあるで....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
に進言した。余はそれに答えて、 「信玄が余の背面をつかず茶臼山に現れたのは、余に秘策あるを怖れたからだ。したがって、彼が余らの意表にいでて茶臼山に現れたと見るの....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
くいとめたから、三日目はいよいよ三十万円の大モウケだと、宿屋の寝床の中でアレコレ秘策をねり、こころよく熟睡したが、翌日はなんぞはからん、第十レースにして所持金全....