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「秘鑰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

秘鑰の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
る直接経験の事実であるのみならず、かえって我々がこれに由って実在の真意を理解する秘鑰《ひやく》である。実在の完全なる説明は、単に如何にして存在するかの説明のみで....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
事件に凄惨な光を注ぎ入れている、あの鍵孔のある門の事ですわ。そこに、黒死館永生の秘鑰があるのです」 「それを、もう少し具体的に仰言って頂けませんか」 「それでは....
悟浄出世」より 著者:中島敦
ず》か四、五人しか弟子はいないが、彼らはいずれも師の歩みに倣《なろ》うて、自然の秘鑰《ひやく》を探究する者どもであった。探求者というより、陶酔者と言ったほうがい....
性格批判の問題」より 著者:豊島与志雄
感情の高調は、男子に於ては心意の燃焼に相応する。心意の燃焼のうちに、創作の一つの秘鑰がある。この時、清澄なる三人称的批判を取失わない者こそ、傑れた芸術家であろう....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ていた。)――彼女は驚くべき洞察力によって、鎧《よろい》の隙間《すきま》を、魂の秘鑰《ひやく》たる欠点弱点を、たちまちのうちに見出し、秘訣《ひけつ》を握ることを....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の方略は砲弾のために立てられていた。ある特点に砲兵を集中させることに、彼の勝利の秘鑰《ひやく》はあった。彼は敵将の戦略をあたかも一つの要塞《ようさい》のごとく取....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
母に、嫉妬を感じたからなんですって。ねえ如何、それがもしかしたら、この事件永生の秘鑰かも知れませんわ。それに、もし私だったら――もし柱を震わすような、魔法が出来....
学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
書の程度、教材の分量は仮令今日に比し幾分低減すとも、直ちに知識の宝庫を示しこれが秘鑰を授くるは限りあり、固定知識を多量に授けて応用に苦しましむるに優れり。現実の....