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種族
「種族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
種族の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
していた。いや、鬼というものは元来我々人間よりも享楽《きょうらく》的に出来上った
種族らしい。瘤《こぶ》取りの話に出て来る鬼は一晩中踊りを踊っている。一寸法師《い....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
れない。科学的な立場から愛を説こうとする愛己主義者は、自己保存の一変態と見るべき
種族保存の本能なるものによってこの難題に当ろうとしている。然しそれは愛他主義者を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
るであろう。文化の最初の未明時代における人間は、もともと家族から発達したいわゆる
種族の小さな範囲内に生活していた。それで一つ一つの
種族が自分だけでこの広大な外界....
「地球盗難」より 著者:海野十三
が人間の眼の数よりも多く、そしてその附いている場所が違っている。だから人間と同じ
種族のものではないであろう。どうも別の
種族らしい。人間以外のものというと……一体....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
香料、牛乳等、時には葱とともに煮るのであった。この習慣は現今チベット人および蒙古
種族の間に行なわれていて、彼らはこれらの混合物で一種の妙なシロップを造るのである....
「河明り」より 著者:岡本かの子
しかし、道で道路工事をしている人々や、日除け付きの牛車を曳いている人々が、どこの
種族とも見受けられない、黒光りや赫黒い顔をして眼を炯々と光らせながら、半裸体で働....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
歴史は階級闘争の歴史である」と。けれどもこの階級闘争の以前に、またそれと同時に、
種族の闘争があった。そしてそこに、この征服という事実が現れた。 人類がまだ動物....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
めによき配偶が見つかるならば、われわれ人類は、やがてネオピポスコラ族という新しい
種族をつくり、この地中に、繁栄することでありましょう。....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
編笠餅や乃至桜餅を生んだと見ても差支えないように考える。 殊に昔、支那や朝鮮の
種族が、日本へ移住した数は尠なからぬので、既に僧行基が奈良のある寺で説教を試みた....
「端午節」より 著者:井上紅梅
行は官僚を罵倒することで、この運動は学生が最も甚しい。だが官僚は天のなせる特別の
種族ではない。とりもなおさず平民の変化したもので、現に学生出身の官僚も少からず、....
「最小人間の怪」より 著者:海野十三
うかべ、そして黒髪をうしろへ長く垂らしていた。 函の陳列品説明には、熱帯の或る
種族の人間が、死ぬと顔の皮を髪と共にはぎ、それを乾燥したものだと記してあった。そ....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
術に対する吾々の信仰、即ちパリの遊人等の惰弱なお上品に対して、集合的生活を表明し
種族の更生を準備し促進する頑丈な男性的の芸術を建設せんとする、此の熱烈な信仰は、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ンドリック・ハドソン船長がこの土地を発見するよりも前に、インディアンの老酋長で、
種族の予言者か妖術師であった男が、ここで祈祷をおこなったのだとも言っている。たし....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
とが解るだろう。そこでは民族がすべてなのだ。生きもの、砂漠の中に放浪生活を営む一
種族の生きものとは、そもいかなるものであろうか。彼等は、利口で、殺すことなど何と....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
族は自ら中華をもって誇っておったものの、今日東亜の大陸に歴史上何民族か判明しない
種族の多いのを見ても民族間の対立感情が到底西洋の如くでなかったことを示している。....