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種馬
「種馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
種馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
用いた軍馬は吾陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が
種馬として信州へ移されたのです。気象勇健な「アルゼリイ」種の馬匹《ばひつ》が南佐....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
ああ、人間がいやになったわい」と西沢は、一番奥の彼の巣からうなった。 「どうだ、
種馬になったら」と、波田が混ぜっかえして、そのまま、死のような倦怠《けんたい》へ....
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
伝学上、かかる現象の存在し得ることを証明し得べき実例あり。最近ラッドレー附近の一
種馬場に於て飼育せられし一|牝馬《ひんば》は、今より三年以前に見世物用の斑馬《は....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
用いた軍馬は吾陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が
種馬として信州へ移されたのです。気象雄健なアルゼリイ種の馬匹が南佐久の奥へ入りま....
「縮図」より 著者:徳田秋声
るわ。」 「お父さんの怪我は?」 「馬から落ちたの。お父さんは馬マニヤなの。いい
種馬にかけて、仔馬から育てて競馬に出そうというんだけれど、一度も成功したことない....
「足迹」より 著者:徳田秋声
、三年いても前垂一つ私の物と言って拵えてくれたことせえなかった。田地もあったが、
種馬を何十匹となく飼っておいて、それから仔馬を取って、馬市へも出せば伯楽が買いに....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
彼等の緊張した幸福げな顔が、頭の中に渦巻いている。我々の中なる古き蛮人が目覚め、
種馬の如くに昂奮するのだ。しかし、私は、騒乱をよそに、じっとしておらねばならぬ。....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》いて生まる。『敬斎古今|※)+主」、368-3]《とう》』三に、騾は必ずしも驢
種馬子でなく、自ら騾の一種があるので、生まるる時必ず母の腹を剖《さ》かねばならぬ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
気であったのが急に落胆して云った。実際、彼は教会から帰る途すがら、ずっとティムの
種馬になって、ぴょんぴょん跳ねながら帰って来たのであった。「基督降誕祭だと云うの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
としては千七百五十八町余、里見氏より以来、徳川八代の時に最も力を入れ、南部仙台の
種馬、和蘭《オランダ》進献の
種馬、及び、天竺国雪山《てんじくこくせつざん》の白牛....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
部に裂傷あるを見たり。尚|瑞※北宝は無事に群中にありて大に安堵せり。然るに彼の両
種馬は、予が傍らに来りて心あるが如く最も親く接したり。他馬匹も同く、予は群馬の中....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
られてる人々でさえも、根底は少しもしっかりしていなくて、ひどく中流人的であった。
種馬のいななくような笑いをするコカールは、太い声を出したり恐ろしい身振りをしたり....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
した。 そこでタラスにも分前だけやりました。で、タラスは荷車で穀物を町へ運び、
種馬をつれて行きました。こうしてイワンはよぼよぼの牝馬を一匹だけ残され、以前通り....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
歌山県の士族で、軍馬局へ勤めている。馬の調査のため奥州地方へ長らく出張して軍馬の
種馬について研究し、馬のことといえばその熱心は驚くばかりで、目をねむっていてただ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
密でまた、こつこつ、ほのぼのである。何の因果かと思うのだ。 * 「
種馬の交尾でも見に行った方がよかった。」と私はまた灰色の空と海とを眺める。 そ....