» 

「稼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

稼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
を目当に、うろついていたのではないのですが、ちょうどそこへ来合わせたのを幸い、一《ひとかせ》ぎする気を起しました。その上前にも云った通り、夜《よ》は深いし風も....
或る女」より 著者:有島武郎
ずかしげにまたたかせながら、いろいろと慰めた。 「何ねこう老いぼれちゃ、こんな業《かぎょう》をやってるがてんでうそなれど、事務長さんとボンスン(水夫長)とが....
或る女」より 著者:有島武郎
ったまま旗をかざす女房《にょうぼう》、汗をしとどにたらしながら坂道に荷車を押す出《ともかせ》ぎの夫婦――わけもなく涙につまされる葉子は、定子のそうした姿を一目....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
った。女房と言うのは体のがっしりした酒喰《さけぐら》いの女だった。大人数なために《かせ》いでも《かせ》いでも貧乏しているので、だらしのない汚い風はしていたが....
婦系図」より 著者:泉鏡花
心付いて、主税は思わず眉を寄せた。 諸家お出入りの媒妁人、ある意味における地者の冠たる大家、さては、と早やお妙の事が胸に応えて、先ずともかくも二階へ通すと、....
海異記」より 著者:泉鏡花
を見返り、 「もっと町の方へ引越して、軒へ瓦斯燈でも点けるだよ、兄哥もそれだからぐんだ。」 「いいえ、私ゃ、何も今のくらしにどうこうと不足をいうんじゃないんだ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
いけれど、ここは新地なり、旅籠屋のある町やに因って、つい、あの衆が、あちこちからぎに来るわな。」 「そうだ、成程|新地だった。」となぜか一人で納得して、気の抜....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
は大いが、身の緊った、腰のしゃんとした、鼻の隆い、目の光る……年配は四十|余で、盛りの屈竟な山賊面……腰にぼッ込んだ山刀の無いばかり、あの皿は何んだ、へッへッ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
きをちょっと訛ったので。――勿論亭主の好みである。 つい近頃、北陸の城下町からぎに出て来た。商売往来の中でも、横町へそれた貸本屋だが、亭主が、いや、役人上り....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ましたもので。――心掛の可い、勉強家で、まあ、この湯治場は、お庇様とお出入さきでぎがつきます。流さずともでござりますが、何も修業と申して、朝も早くから、その、....
良夜」より 著者:饗庭篁村
父より添書ありしは、浅草三間町の深沢某なり。この人元よりの東京人にてある年越後へぎに来りしが病に罹りて九死一生となり、路用も遣い果して難渋窮まりしを伯父が救い....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の歌の先生でもあり、若い人たちに讃美歌の歌い方を教えて、ぴかぴかの銀貨をたくさんいでいた。日曜日に、選りぬきの歌い手たちを引きつれて、教会の聖歌隊の場所の正面....
親ごころ」より 著者:秋田滋
彼はむかしその家に住んでいた。土地の百姓のむすめを妻に迎えると、この男は車大工を業にして暮しをたてていた。夫婦そろってなかなかのぎ屋だったので、世帯をもって....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
州国不安の一大原因となっているのは深く反省せねばならぬ。他民族の心理は内地から出ぎに来た人々に簡単に理解せられない。警官には他民族の観察はほとんど不可能であり....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ある。それは又どの家の子供も兎に角十か十一になるとそれぞれ子供なりに一日の賃金をいで来るからだということである。愛聖館の掲示板にこういう言葉を書いた人は或はこ....