稼ぎ高[語句情報] » 稼ぎ高

「稼ぎ高〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

稼ぎ高の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
せんでしたわ。茉莉に死ぬような悩みがあったのでしょうか」 陽子は逆に質問した。稼ぎ高は多かったから、生活苦でもない。男との立ち入った関係も、噂に上るようなもの....
世相」より 著者:織田作之助
形か影かと苦笑された。そしてふと傍の新聞を見れば、最近京都の祇園町では芸妓一人の稼ぎ高が最高月に十万円を超えると、三段抜きの見出《みだし》である。 国亡びて栄....
縮図」より 著者:徳田秋声
かの帳面のほかに、時々警察の調査があり、抱えの分をよくするような建前から、規定の稼ぎ高の一割五分か二割を渡すほかは、あまり親の要求に応じて、子供の負担になるよう....
近眼芸妓と迷宮事件」より 著者:夢野久作
ね。引かされたといっても自前になっただけで、お座敷はやっぱり勤めさせられていた。稼ぎ高は時々金兵衛が来てキチンキチンと計算する。台所のコマゴマした買物帳までも調....
二重心臓」より 著者:夢野久作
立てて脅迫しながら、済まないがここのところを暫くの間、眼をつむってもらえまいか。稼ぎ高を山分けに致しますから……とか何とか厚顔ましい事を云って、柔らかく固く相談....
働く婦人」より 著者:宮本百合子
そんなに急に、多数の女が時局産業に働きはじめているのに、金属工、機械工の最高の稼ぎ高でさえも女は男より三分の一から半分の給料しかとっていないことも、目をひく事....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
しば圧迫する窮情を見る時には、また現在ほとんど自分で消費しているその現在の財産か稼ぎ高を考え、そしてそれにほとんど加えるところなくしてこれをおそらく七人または八....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
するであろう。 富者が金を出す結果として十八ペンスないし二シリングという現在の稼ぎ高が五シリングになったと仮定すれば、おそらく、彼らは愉快に暮すことが出来、毎....
神楽坂」より 著者:矢田津世子
儀さんにもうすら分っていて、御亭主の信用を地に堕すまいとする気から余計に賃仕事の稼ぎ高をあげようと努める風がみえる。纏った金を持って上京してからは、猪之さんも亦....