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穀倉
「穀倉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穀倉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あいびき」より 著者:ツルゲーネフイワン
》きわたりながら、林の向うへかくれてしまッた。鳩が幾羽ともなく群をなして勢込んで
穀倉の方から飛んできたが、フト柱を建てたように舞い昇ッて、さてパッといっせいに野....
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
ながら、林の向うへかくれてしまッた。鳩《はと》が幾羽ともなく群をなして勢いこんで
穀倉のほうから飛んできた、がフト柱を建てたように舞い昇ッて、さてパッといっせいに....
「青い眼の人形」より 著者:野口雨情
西吹く 風が吹く 海から 山吹く 風が吹く 雀の子供 雀の 子供が 生れたよ
穀倉《こくぐら》の 廂《ひさし》で 生れたよ 昨日は 一羽 今日は 二羽 雀の ....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
なりのいいように、生れ生れ茄子のまじないだよ。」 「でも、畑のまた下道には、古い
穀倉があるし、狐か、狸か。」 「そんな事は決してない。考えているうちに、私にはよ....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
は母屋を離れて立腐れになりたる破れ厩、屋根の端の斜に地に着きて倒れ潰れたる細長き
穀倉などの見ゆるのみの荒廃さ加減は、恐らくは怨霊屋敷なんど呼ばれて人住まずなった....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
て、それを百姓どもに教えてやったからである。麦の虫を撲滅するために、普通の塩水を
穀倉に撒布《さんぷ》しまた床板《ゆかいた》の裂け目に流し込んでおくことを教えたり....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
へようといふ頭の働きにもなるのだが、又一つは、知らない土地では食糧がない、新潟は
穀倉などゝいふ通り、三ヶ月ぐらゐ居候をしても誰も文句を言はぬぐらゐ米があるのだ。....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
水害冷害が甚しいが、この北上平野だけは古来から殆ど手を施さずして水害も少く別格の
穀倉地帯である。伊達政宗は早くもここに目をつけで、この地だけは臣下に与えず自分の....
「接吻」より 著者:神西清
は上の道で――これは教会から真直ぐ往還さ行けば、村をはずれて四五町ほどで地主様の
穀倉に行き当る、とそんな工合に教えてくれた。将校たちは上の道をとることにした。 ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
がある。真偽は当てにならないが、北上平野は政宗が家臣の領地にも与えなかった直轄の
穀倉地帯であり、その産物を運ぶために大運河をほって北上川の河口を石巻にうつしたと....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
木立を越えて美しく眺められた。棟を並べた酒倉、白亜塗りの土蔵、石造のがっしりした
穀倉、物置、その他雑多な建物の一方に、往還に向って構えられた大きな母家……槻や欅....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
こそこそと他人の生産物を曲げはじめる。 そしてかかる方法をうまく実行して堂々と
穀倉を打建て、小地主に成り上る者さえあるのだから、なかなか世の中は広い。 ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
天井の高い、狭い中二階に、ベッドが二つ並べてあるのだ。そこでも暫く腰をおろして、
穀倉の前で雇い人たちが麻の目方をかけたり、メリケン粉を袋へ入れたりしている有様を....
「夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
きな家畜も小さな家畜も、みんな軒下にかくれておりました。犬はどうかと言いますと、
穀倉の下に穴を掘って、その中に寝そべって、半ば眼を閉じたまんま、一尺あまりもあり....
「かもめ」より 著者:神西清
放してやるように言ってくださらんか。 シャムラーエフ 駄目ですな、ソーリンさん、
穀倉に泥棒がはいると困りますからな。なにしろわたしのキビが納めてあるんでね。(並....