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穀類
「穀類〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穀類の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
した。夏期の降霜はまったく止《や》みました。今や小麦なり、砂糖大根なり、北欧産の
穀類または野菜にして、成熟せざるものなきにいたりました。ユトランドは大樅《おおも....
「熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
やりたいというのだった。同時に、今まで貸し付けて来た食糧を、その開墾地からあがる
穀類で返納してもらったり、自分もここで養鶏をしたり園芸をして夏から秋を暮らしたい....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
言って、正勝のために自分の席を譲った。 「雑穀屋へ来たのかね。今年はどんなだね?
穀類のほうは?……」 正勝はそう言いながら、腰を下ろした。 「今日は雑穀屋の旦....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
み、絹や木綿を引き散らして窓や轅《ながえ》や方々に引っかけ、穀物の市場では米麦や
穀類を滝のように浴び、瀬戸物市場では小鉢を滅茶滅茶に打ち壊《こ》わし、花市場の花....
「丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
る人があるが、自分はそれは少し無理だと思っている。 ベルリンのカウフハウスでは
穀類や生魚を売っていた、ロンドンの三越のような家では犬や猿や小鳥の生きたのを売っ....
「糸くず」より 著者:国木田独歩
壺が出る。人々は互いに今日の売買の事、もうけの事などを話し合っている。彼らはまた
穀類の出来不出来の評判を尋ね合っている。気候が青物には申し分ないが、小麦には少し....
「狐火」より 著者:豊島与志雄
供とを抱えていて貧乏で酒飲みな彼は、遊んでいるわけにはゆかなかった。そして材木や
穀類などの運送の荷は、部落といってもよいその小さな町にも、もう可なりたまっていた....
「広場のべンチ」より 著者:豊島与志雄
代り、十数戸の僻村にして意外にも、物資が豊富にあった。甕の中、桶の中、床下など、
穀類や脂肪類や酒類が隠匿されていた。秘密運搬のルートに当っていたのであろうか。そ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
手が互により高く買おうとすることなくしては、行われない。株式取引所・商品取引所・
穀類取引所・魚市場等は、実にこのような働き方をする市場である。しかしこれらの市場....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
で、垣根も屋根の下葺きもすべて麻柄を使ってあって、畠は麻に占められているから、五
穀類は出来ません。それで住民は何を食物にしているかというと、栃の実を食べている。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、その霰を天の一方に貯蓄して休息するので、その貯蓄した霰の弾丸をもって夏の時分に
穀類がほとんど熟せんとする時に当ってこれを空中から投げ付けるのである。だから人民....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
る。この辺り概して牧場にして、牛羊の得々として遊ぶを見る。牧場のほかに果林多し。
穀類の耕作地はいたってすくなし。路傍の樹木はオーク樹多く、目下落葉最中なり。松、....
「自分で困った百姓」より 著者:小川未明
楽しみにいたしました。甲は乙の圃へゆき、乙はときどき甲の圃へきて、たがいに野菜や
穀類の伸びたのをながめあって、ほめあったのであります。 けれど、こうした野菜や....
「妻」より 著者:神西清
を、それまでにはなかった問題が悩ますのだった――この金をどう使うべきか? 召使に
穀類を買わせて、小舎ごとに分配して廻らせるか。それは、怱忙の際とて飽食者や高利貸....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
だからお肴も何も無いが、温かいお粥でも拵えて雑炊のようなものを上げましょう、私は
穀類はいけませんが蕎麦掻は喰べるから有りますよ」 小「誠に御真実に有難う存じます....