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穢らわしい
「穢らわしい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穢らわしいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
めがッ。その方ごときケダモノと片刻半刻たりともわが肉身の妹を同席させた事がいっそ
穢らわしい位じゃ。主水之介、旗本一統に成り変って、未練のう往生させてつかわすわッ....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
の畔をこわしたもの、溝をうめたもの、汚ないものをひりちらしたもの、そのほか言うも
穢らわしいような、さまざまの汚ない罪を犯したものたちをいちいちさがし出させて、御....
「狂乱」より 著者:近松秋江
」と、ちょうどウロンスキイが、自分の熱愛しているアンナの夫のカレニンの風貌を見て
穢らわしい心持になったと同じような気がして、その瞬間たちまち、自分が長い年月をか....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
ろ! 強姦はする。犬はぶち殺して喰う。社会主義者は舞い込む。何んという畜生共だ。
穢らわしい人非人奴! 出て行け。ここで死んでみろ。忽ち真逆さに御堂の下は無間地獄....
「女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
代乃さんは、長火鉢にも湯たんぽにもなれない人柄だと、そう言いました。」 「まあ、
穢らわしい。」 「あのひととしては悪口のつもりかも知れないが、実は却って、あなた....
「怒りの虫」より 著者:豊島与志雄
これでさようならだ。お前がいくら追っかけて来ようと、俺はもう振り向きもしないぞ。
穢らわしい奴だ。お前ばかりか、由美子の肉体だって、八重子の肉体だって、穢らわしさ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
見てもらいます。ハツエも町家の出だからまアよろしい。お前方二人は乞食の子だから、
穢らわしいから私たちのお部屋へはいらないように」 折にふれて、こう云う。大学生....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
か」と、家内で男の声が云った。 「では見ない方がよいだろう。……そうだ、なるたけ
穢らわしいものは」 「ああ小父様、黒い物が見えます。おおおお死骸でございます。若....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
から男が すると、お八重の蒼白の顔へ、サッと血の気の注すのが見えたが、 「えい
穢らわしい、何のおのれに!」 次の瞬間にお八重の口から、絹でも裂くように叫ばれ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
戟を私に感じさせただけの、一時の夢うつつでしかなかった。私は納骨所から骨を集め、
穢らわしい指で人間の体の怖ろしい秘密を掻きまわした。家のてっぺんにあって、廊下と....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
らせ、膝を揃え、膝の上へ両手を重ね、毅然とした態度となったが、 「横恋慕などとは
穢らわしい、そなたこそ誰じゃ? そなたこそ横恋慕! ……妾はこの土地の郷士飯塚薪....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
る」
「何ゆえな?」と兵馬は毒々しい。
「一世の奸物! 彼美作! なんの拙者が!
穢らわしいわい!」
「それに貴殿には讐敵のはずで」
「まさしくさよう、讐敵でござ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
けいに起らんですけれども、夏過ぎて少し暇になりますと彼らが打寄って話をすることは
穢らわしい男女間の話よりほかにはなんにもございません。ちょっと考えて見るとほとん....
「フランケンシュタイン」より 著者:宍戸儀一
かし鋭い心的視力をもって――自分が接ぎ合せたもののかたわらに蒼ざめてひざまずく、
穢らわしい技術の研究者を見た。」 こうして、見るも怖ろしい怪物の影像が筆者の頭....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
わたしは見込み違いをしていた」と言って、その僧を追い出し、住まわしていた庵室まで
穢らわしいと言って焼き払いました。 この話は、「婆子焼庵」(禅の本で五燈会元と....