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「空也〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

空也の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ゃないか」迷亭はすまし返っている。 主人はまたやられたと思いながら何も云わずに空也餅《くうやもち》を頬張《ほおば》って口をもごもご云わしている。 寒月は火鉢....
伸子」より 著者:宮本百合子
うじゃあないこと?」 「さあね……そんなものかね」 階下で、二人は茶をのんだ。空也の話をしていると、どうかして喉がいらつき、伸子は顔を顰《しか》めて咳払いをし....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
わがはい》は猫《ねこ》である」の中の材料に使われた。この小説では前歯の欠けた跡に空也餅《くうやもち》が引っかかっていたことになっているが、そのころ先生のお宅の菓....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
教えてもらいてえ」 「和讃か」 「西院河原地蔵和讃《さいのかわらじぞうわさん》、空也上人御作《くうやしょうにんおんさく》とはじめて―― これはこの世のことなら....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一向とがめる模様がありませんでした。 だが、ここに繰返すまでもなく、主膳のは、空也上人や、良寛坊が子供と遊ぶことを好むのとも違い、ペスタロッチやルソーが子供の....
我が宗教観」より 著者:淡島寒月
つかじって見る人でありました。で、芸術以外に宗教にも趣味を持って、殊にその内でも空也は若い頃本山から吉阿弥の号を貰って、瓢を叩いては「なアもうだ/\」を唱えてい....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
追懐やが、切々と心情から慟哭的《どうこくてき》に歌われている。 から鮭《さけ》も空也《くうや》の痩《やせ》も寒《かん》の内《うち》 雲水《うんすい》に似た旅人....
間人考」より 著者:喜田貞吉
の事について、「民族と歴史」に永山玄石君の「岡山県下旧穏坊部落」、倉光清六君の「空也上人と鉢屋伝説」など、有益な論文記事が少からず報告されており、自分もいずれ纏....
私本太平記」より 著者:吉川英治
たが、一人の客へは、普門品の一句へ、紅筆で蓮華散らしを描いて与え、老婆の客へは、空也和讃の一章を、葦手書きにしてやったではないか」 「ま……」 いよいよ、顔あ....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
あったろうということであります。諸国の山や野を自由にあるいていた行脚の僧、ことに空也上人という人などが、多くの村々に良い泉を見立てて残して行ったということで、永....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
同 関助 京都皮田村 頭中様 この争いの結末は、茶筅等は京都四条坊門極楽院空也堂の支配下であって、彼らの名前が同寺の古帳にあるとの主張であったが、調査の結....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
子なり、賤民の子なりと、繰り返して告白するの必要はなかった筈である。これはむしろ空也上人の如く、初めから何らその所出を言わぬ方がよかったのではないかと思われる。....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
にはその念仏に抑揚曲節を付し、身振り手振りを加えて、歌念仏、踊念仏となる。これは空也上人が始めたと云われているが、近頃でも京都近在で行われている六斎念仏の如きは....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
されるに至ったのも、けだしこれがためである。彼らまた実にもと浮浪の法師であった。空也上人の念仏宗が、また一種の特殊民たる茶筅の徒を末派に有しているのも、同じ経路....
春泥」より 著者:久保田万太郎
―あの男、わたくしどもの仲間でも、いまだに五代目ほどの役者はないと思っていたり、空也念仏の連中と附合ったり、芸妓に兄さんといわれて喜んだり、よほどその古風に出来....