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空気抜き
「空気抜き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空気抜きの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
慣れたわが眼に、それと映った。僕は頃合を見計らって、ちょっと後方に退ると、窓下の
空気抜きに片足をかけるが早いか、やッと身を躍らせて雨垂れ落ちに飛びついた。そして....
「蠅男」より 著者:海野十三
ああの空気孔か」と、総一郎は白い天井の隅に、一升|桝ぐらいの四角な穴が明いている
空気抜きを見上げた。そこには天井の方から、重い鋳物の格子蓋が嵌めてあった。「さあ....
「旅愁」より 著者:横光利一
。道路に開いたマンホールからむっと生温い炭酸瓦斯が顔にあたった。歩く足もとの壁の
空気抜きからも、地下室の冷たい風が不意に吹き上って来たりした。
食事場へ行くの....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
そこだわ!)炯眼なる彼女の小さな眼に映じた一つの異変! それは高い天井の隅にある
空気抜きの網格子が、ほんのちょっと曲っていたことである。それに気がついて、大理石....
「流線間諜」より 著者:海野十三
ない。彼は薄暗い天井に眼を据え、綿密に観察していった。果然―― 「ああ、あそこに
空気抜きがある!」 彼はとうとう部屋の一|隅に求めるものを発見した。どうやら身....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
。私の入れられた箱は、四方とも塞がれていて、たゞ、出入口の小さな戸口のほかには、
空気抜きのため錐の穴が二つ三つつけてありました。娘は私が寝られるように、箱の中に....
「病中記」より 著者:寺田寅彦
灰色の高い壁は上の端で曲面を形作って天井につながっていた。天井の真中に白く塗った
空気抜きの窓がただ一つあるだけであった。なんだか「壙穴」という文字がすぐに頭に浮んだ。(大正九年一月)....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
で段がついた深い急勾配で、正面から見ると将棋の駒の外観をしていた。棟には幾つかの
空気抜きの小さな塔が並んでいた。屋根裏の窓は広く二層になって、上のは小さかった。....