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突上げる
「突上げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突上げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
たった今乗せたばかりの処だろう、空車の気前を見せて、一つ駆けで、顱巻の上へ梶棒を
突上げる勢で、真暗な坂へストンと摺込んだと思うと、むっくり線路の真中を躍り上って....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
合う、引掻き合う。 この騒ぎが一団の仏掌藷のような悪玉になって、下腹から鳩尾へ
突上げるので、うむと云って歯を喰切って、のけぞるという奇病にかかった。 はじめ....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
はうめくべく唄の一句毎の前には必らず鼻と咽喉の間へ「フン」といった自嘲風な力声を
突上げる。「フン」「セ・モン・ジゴロ……」である。 これに不思議な魅力がある。....
「魔都」より 著者:久生十蘭
手は何だ。手をとれ、手を」
と呻きながら、苦しまぎれに上突きにハッチソンの胸を
突上げる。ハッチソンはヨロリとなったがすぐ立直り、
「乙な真似をしやがると」
....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
春風の―― そのあたりからは、見物の声が章句も聞こえて、中には目金の上へ謡本を
突上げるのがあり、身動きして膝を敲くのがある。ああ、しかも聞け――お久という人の....