突刺す[語句情報] » 突刺す

「突刺す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

突刺すの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
笑う唖女」より 著者:夢野久作
クチク刺さる松や竹の枝、露《あら》わな向う脛《ずね》から内股をガリガリと引っ掻き突刺す草や木の刺針の行列の痛さを構わずに、盲滅法に前進した。全身汗にまみれて、息....
鎮魂歌」より 著者:原民喜
よ、堪えてゆくことばかりに堪えよ、最後まで堪えよ、身と自らを引裂く錯乱に、骨身を突刺す寂寥《せきりょう》に、まさに死のごとき消滅感にも……。それからもっともっと....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
込で躁って藻掻いているところを、ヤッと一撃に銃を叩落して、やたら突に銃劔をグサと突刺すと、獣の吼るでもない唸るでもない変な声を出すのを聞捨にして駈出す。味方はワ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
頤でうけて、どろりと嘗め込む。 と、紫玉の手には、ずぶずぶと響いて、腐れた瓜を突刺す気味合。 指環は緑紅の結晶したる玉のごとき虹である。眩しかったろう。坊主....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
、一挙に破壊してしまうだろう。おまえたちが、この動力所へ殺到し、われわれを銃剣で突刺すまえに、発動機の機能は、めちゃめちゃになってしまうが、どうだ」 と、宣告....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ふりをして、廊下でジャックナイフを開いた時も、たゞ夢中でした。いきなり、あいつを突刺すと、ブスッと手ごたえがあって、へんてこな大声でわめいて倒れたので、部屋にあ....
魔都」より 著者:久生十蘭
時卅分ぐらいまでの時間には、僕は向島から押上の辺をドライヴしていた」 真名古は突刺すような眼つきで総監を見下ろしながら、 「それはあなたではありません。岩井通....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
てしまう。帽子の耳蔽のなかで呼気《こき》が凍って氷殻ができ、それが針のように頬を突刺す。そうして東の肩までにじりあがったが、去年の大雪崩の雪堆が山のように残って....
ロボットとベッドの重量」より 著者:直木三十五
郎に、よく似た声のように、二人には聞えた。そして、それと同時に、二人は、頭の底へ突刺すような、全身の骨の中までしみ透るような、激痛を感じた。二人は、悲鳴を上げた....