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突当る
「突当る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突当るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
中で、巡査《おまわり》に出会《でっくわ》しても、少しも巡査が目に入りませんから、
突当るはずみに、巡査の顔にかぶり付くような事もございます。又金を溜めて大事にする....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
な事が書並ねてあった。石子刑事はふゝんと嘲笑い返しながら読んでいたが、次の一句に
突当ると、彼の忿懣はその極に達した。 「青き猟師よ。汝の如き未熟の腕にて余の如き....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
ろから呼び留めた。 「ああ、お帰りはこちらだ。この狭い廊下をずっといって、やがて
突当ると、自動式の昇降機がある。それに乗って一階へ出なさい。すると至極交通に便な....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
老美人の魅力の淵の深さに恐れを感じた。 モツアルトの横町からパッシイの大通りへ
突当ると、もうそこのキャフェのある角に音楽隊の屋台が出来ていて、道には七組か八組....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ると高梨の家で、左右森のように成って居り、二行の敷石がございまして、是からずいと
突当ると小高い堤が有ります。其処を上ってだら/\と下ると川岸でございます。此処に....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
る様子、お蘭は縁側へ出て見て居りましたが、用場へ参ろうと思って縁側をずいと行って
突当ると、三尺|許りの喜連格子があるから、用場かと思いずーっと開けると、用場では....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
戸障子に打衝る音|凄じく、室の内に躍り込むよと見えし、くるくると舞いて四隅の壁に
突当る、出処なければ引返さむとする時、慌しく立ちたるわれに、また道を妨げられて、....
「正午の殺人」より 著者:坂口安吾
いて行く。 「どうやら、あの人も神田通いだな」 と文作は直感した。畑の道を丘に
突当ると神社がある。そこから丘へ登りつめると、神田兵太郎の家である。近所には他に....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
アンマが普請場を通りすぎたが、昼間通る時に比べて実に歩行が不自由だ。しきりに物に
突当るし、その手さぐりのタドタドしさ、何倍の長時間を要して普請場をようやく通りぬ....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
く濃く、夜更であることが知れた。彼等は芝居を罵り笑いながら船を漕いだ。すると舳に
突当る水の音が一際あざやかに、船はさながら一つの大白魚が一群の子供を背負うて浪の....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ょう」 男「前橋へ往くなア此処を構わずずうッと真直ぐ往って、突当って左へ曲って又
突当ると、向うに橋が見える、それを渡れば直きだ」 多「はい、有難うごぜえます、お....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
夜には懐手で、呑気に歩行いてると、思いがけねえ狂犬めが噛附くような塩梅に、突然、
突当る奴がある、引摺倒す奴がある、拳固でくらわす奴がある、一度々々|呼吸を引かな....
「愛に就ての問題」より 著者:小川未明
ある。苦しんでいる人間をして飽くまで苦しませるという事は、その人間が軈て何物かに
突当る事を得せしむるものだ。半途でそれを救うとしたならば、その人間は終に行く所ま....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
己がするのだ」 安「ですがね親方の乱暴……ナニ強いのは知ってますが、侍に此方から
突当るんだから親方怪我アしやすぜ」 仙「大丈夫だよ、性来不死身だから斬られても大....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
探しながら、夢中になって延び上っているのを見た。春樹はその背後に近づき、ちょっと
突当るや、目にも止まらぬ早さで、ダイヤのピンを抜き取り、しっかと握ったままその手....